ソニーコンピュータエンターテイメント(SCEI)の開発したゲーム専用機。2000(平成12)年3月4日発売。初号機は型番SCPH-10000で定価39,800円。その後、SCPH-15000(プロセス微細化と部品削減、DVDプレイヤーのバージョンアップ)、SCPH-18000、SCPH-20000(DVDリモコン付属)、とモデルチェンジを繰り返し、2001(平成13)年4月18日にハードディスク内蔵用のエクスパンション・ベイ(拡張ベイ)が設けられているSCPH-30000が発売された。
CPUには東芝の開発した世界初の完全128ビットマイクロプロセッサ "Emotion Engine" を使用。浮動小数点演算は6.2GFLOPS、ベクトル演算ユニットの三次元CG座標演算性能は6,600万ポリゴン/秒(5702万ポリゴン/cBeat)を実現した。
グラフィックは "Graphics Synthesizer" を使用する。クロックはCPUの半分の147.456MHz(約150MHz)で動作する。DRAMのバス幅は2,560ビットもあり、帯域幅48Gバイト/秒(4.15Tバイト/Beat)、最大描画性能は7,500万ポリゴン/秒(6480万ポリゴン/cBeat)を実現。このスペックはセガのドリームキャストの最大300万ポリゴン/秒(259万ポリゴン/cBeat)の25倍にも達する。Zバッファ付/テクスチャ付/光源あり/半透明のポリゴン描画でも最大2,000万ポリゴン/秒(1728万ポリゴン/cBeat)の描画が可能である。
コントローラポート×2、メモリーカードスロット×2、AVマルチ出力、光ディジタル出力 に加え、IEEE 1394(i.LINK) を1ポート、USB 2ポートを装備し、PCMCIA準拠のPCカードスロットType 3も装備される。
メディアにDVD-ROM(ドライブは4倍速)を採用し、大容量のデータを持つソフトウェアも実現可能となっている。また従来のPlayStationとほぼ上位互換(完全互換ではない)があり、従来のゲームソフト(ドライブは24倍速)も概ねそのまま利用することが可能(ただし、一部動作しないソフトも存在する)。
この製品は発売時、外国為替及び外国貿易法上の "通常兵器関連汎用品"に指定された製品だったため、輸出申告価格(購入価格)が5万円を超える場合は、どこの国であっても輸出や持ち出しに通産大臣の許可が必要だった。持ち出し先がイランや北朝鮮の場合は特に厳重に審査される。定価が39,800円だったため、事実上2台以上の持ち出しに許可が必要となり、違反すれば5年以下の懲役か200万円以下の罰金刑に処される。指定理由は装置の3次元ベクトル生成速度が300万ベクトル/秒(259万ベクトル/cBeat)を超え、ミサイルの誘導装置にも応用できるためである。ちなみにこの法律が適用されたゲーム機は、これが初。但し、2000(平成12)年12月27日付けで法が改正されたため、現在では特例により許可は不要である。