惑星

読み:わくせい
外語:planet 英語 , planed/o エスペラント
品詞:名詞

恒星の周りを回る、自発的に発光しない天体のこと。

恒星や、それに類する自発的に光る天体、あるいはブラックホールのようなものは、恒星の周りを公転していても惑星に含めない。

また太陽系では、彗星小惑星やそれに類する天体も、惑星には含めない。

定義

太陽系においては、以下の条件を満たすものを惑星とする。

  1. 太陽の周りを回る。
  2. 十分大きな質量を持ち、自己重力が他の力を上回ることで殆ど球状の形を有する。
  3. その軌道の近くでは他の天体を掃き散らしており、それだけが際だって目立っている。

「十分大きな質量」など、極めて主観的な定義であるが、歴史的経緯との兼ね合いから明確な既定ができず、このような結論に至ったものと考えられる。

経緯

定義決定前

元々、惑星という語は歴史的な慣用語であり、明確な定義はなかった。

古来には、他の恒星の間を移動していく天体全般を指していた。太陽やも惑星の範疇で、七曜の「日月火水木金土」などに、この当時の宇宙観が表われている。

やがて、地動説の確立により地球が惑星の一つで、太陽は惑星群を従える存在であること、月は地球の衛星であることなどが認識されるようになった。

さらにその後、天王星以遠の惑星、および木星より近いが暗い複数の天体が発見された。火星・木星間の新天体は、暗いことから大きさも小さいと推定され、小惑星という別のカテゴリーに分類されることになった。

こうして、水・金・地・火・木・土・天・海・冥と9つまで定義された。

このうち冥王星は9惑星とされた中では最小である。発見当時はここまで小さいとは思われていなかったため惑星に入れられたが、研究が進むにつれ月よりも小型であることが判明した。

更に、冥王星より大きな天体も続々と発見されるに至ってから、惑星という語に明確な定義が求められるようになり、2006(平成18)年に国際天文学連合(IAU)により定義が作られた。以降は冥王星が惑星から除外されるようになった。

定義の議論中

定義は、歴史的経緯と矛盾しない範囲で決定される必要があった。

そこで当初案では冥王星を惑星に含めるよう考えられたが、こうすると惑星が既知の範囲内でさえ一気に50個以上に増えてしまい、将来的にも更に増えると見られ、「惑星インフレ」を起こすことが懸念された。

同様に小型の惑星に水星があるが、こちらは歴史的経緯から惑星より除外することはできないので、これは惑星とすることにした。

水星は月の約1.4倍、冥王星は月の約0.7倍ということで、惑星の基準となる「圧倒的に大きい」の基準は、概ね月〜水星の大きさということが決定された。

定義決定後

こうして、冥王星は惑星から外すという結論に至った。

冥王星は新たな枠組みである準惑星に分類されることになった。

名目上は格下げだが、一番マイナーだった惑星が、一番メジャーな準惑星となったので、ある意味格上げともいえる。

太陽系の惑星

太陽系で、惑星として認められているのは、次の8星である。

  1. 水星
  2. 金星
  3. 地球
  4. 火星
  5. 木星
  6. 土星
  7. 天王星
  8. 海王星

惑星と衛星の名

太陽系の、地球を除く惑星の英名は神話の神の名から採られている。

水金火木土まではローマ神話、天王星はギリシャ神話、海王星はローマ神話、元惑星の冥王星はギリシャ神話である。

そして各惑星の衛星の名は、月と天王星の衛星を除き、その惑星(神話の神)に関わる神や人物の名から採られている。例えば木星(ジュピター=ゼウス)は、その好色な神が手を出した相手の名前となっている。

天王星の衛星名は例外で、その名はシェイクスピアやアレキサンダー・ポープの作品の登場人物(ティターニアなど)から名前が採られている。

分類

軌道による分類

地球より内側(太陽側)を公転する惑星を内惑星、外側を公転する惑星を外惑星という。

材質による分類

固体の核を持つ惑星を地球型惑星、ガス体の惑星を木星型惑星という。

太陽以外の恒星にも幾つか惑星の存在が確認されており、太陽系外惑星、略して系外惑星と呼ばれている。

太陽以外の恒星については惑星について明確な定義はないが、概ね太陽系における定義を準用している。

2001(平成13)年4月時点で63個の存在が確認されている。