クトゥルー

読み:クトゥルー
品詞:名

クトゥルー神話の神の一。背中に細長い翼、蛸(または槍烏賊)に似たぶよぶよの頭をし、顔から無数の触腕が伸び、胴体は竜に似た鱗に蔽われ、長い爪の四肢を持つ。

太古の地球に "偉大なる古き神々" の一体として宇宙から飛来し、その眷族と共に地上を支配した。その後、星座の位置の変動のために神々は死に(死とは力の消失であって実体の消滅では無い)地の底あるいは海底に身を隠し、クトゥルーも南太平洋に沈む巨大な都市 "ルルイエ" の遺跡の中で眠り続けている。

ルルイエは何百年かに1度、地殻変動により海面に浮上する場合があり、クトゥルーも一時的に目覚めることがある。このときクトゥルーの思考波が芸術家などの感受性の強い人間に作用し、世界中で悪夢を見る人が続出すると共に狂気じみた犯罪や事件が続発する。ただしこの目覚めはあくまで一時的なものであり力のほとんどは回復しない。完全な復活には星辰の座が正しい位置に復帰する必要があり、そのときが来れば再び地球の支配者として復活し、世界中を大虐殺の炎に包み込むという。

思考波の影響を受けた人間が夢で見るルルイエでは、声に似て声で無い音が響き、これを人間の音で示すと「フングルイ・ムグルウナフ・クトゥルー・ルルイエ・ウガフナグル・フタグン」と表現される。この訳は「ルルイエの館にて死せるクトゥルー夢見るままに待ちいたり」であり、またこの言葉は世界中の邪神崇拝者(クトゥルー教信者)がクトゥルーの石像への礼拝時に捧げる誓言として用いられている。この言葉は人類以前の言葉で記述されているとされる "ルルイエ異本" 内にも記載されている。また、クトゥルーを含めて偉大なる古き神々を表現する言葉として狂気のアラブ人アブドゥル・アルハザードの魔道書 "ネクロノミコン" 中に記載される「そは永久に横たわる死者にあらねど 測り知れざる永劫のもとに死を越ゆるもの」という2行の詩句は有名で、様々な場所で言及されている。

"Cthulhu" という呼び名は人間外の音を無理に人間の音で表現したものであり、正確な読み方というものは存在しない。日本語での表記も同様に様々な解釈が試みられており、「クトゥルー」「クトゥルフ」が最も一般的だが他に「ク・リトル・リトル」「クスルウー」などもある。

ダーレスによると偉大なる古き神々(旧支配者)は四大精霊に当てはめることが可能とされ、クトゥルーは水の精の首領格であるとされる。が、この説には異論も多い。

菊池秀行によるとクトゥルーがいくら力を失っているとはいえ、姿を現すこともできる状態で一部の感受性の高い人間に思念波の影響を与えることしかできず、あろうことか蒸気船の体当たりで星雲状に分解してしまうほど情けないのは「腹が減っているからだ」との解釈を与えている。

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