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日銀砲

辞書:文化用語の基礎知識 経済編 (LECO)
読み:にちぎんほう
品詞:名詞
2008/10/09 作成
2012/03/24 更新

日本銀行(日銀)による直接または間接的な為替市場介入の俗称。

日本は製造業の国であり、輸出で生計を立てている。従って、円高ドル安では海外でいくら稼いでも円としては利益が少なくなる。円安である方が、日本経済には有利である。

従って、為替が不利になると、日本の中央銀行である日銀が、直接または間接的に市場に介入する。

その使命は、相場の操作もさることながら、市場に群がる邪魔なハエ(投資ファンド)の殲滅にある。この、投資ファンドを攻撃する世界最強の武器であることから、いつしか「日銀砲」と呼ばれるようになった。

2004(平成16)年

介入

最も有名なのが2004(平成16)年始めに行なわれた大規模な市場介入である。

この前年夏頃より、イラク情勢の影響を受け、投資ファンドは近く円高ドル安が来るだろうことを見越し、円買いを進めていた。このため、1ドル=117円程度で落ち着いていた円は高騰、1ドル=105円まで値上がりした。

こうして、遂に伝説の日銀砲は火を噴いた。黒幕はもちろん日本政府、より正確には財務省であり、当時の大臣は谷垣禎一(後の自民党総裁)、立案と主導は財務官だった溝口善兵衛(後の島根県知事)だった。

かくして、2003(平成15)年末頃から正月を挟み2004(平成16)年3月まで、この介入が続けられた。

状況

投機筋、いわゆるヘッジファンドの円買い攻勢は止むことが無く、円の高騰は続いた。

そこで、最も威力のある時には日銀ディーリングルームから10億円単位の円売りドル買い注文が、切れ目無く出された。介入枠が尽きると、財務省が持つ米国債を日銀に売却し介入資金とした。

一日1兆円規模の円売りドル買い介入は休み無く続き、徹底した押し下げ介入を実行、もってヘッジファンドの殆どを殲滅し尽くしたのである。この介入は、単に円安にする為だけではなく、実際にファンド殲滅という目的をもって実施されたものである。

これにより、一説ではアメリカのヘッジファンド2000社が倒産し、自殺者・行方不明者が多数出たという。

その後

日銀は、売った円を吸収しないこととした。

介入で得たドルで大量の米国債を購入し、ドル安の根本原因であった米国経済を下支えした。

ここで円を吸収しなかったため世界中で空前の金余りが発生し、方々で様々なトラブルを引き起こした。

コピペ

2ちゃんねるによく書き込まれる、この2004(平成16)年の状況を分かり易く説明したとする有名なコピペは以下の通りである。

但し、現実は上記の通りであり、日銀の主導として書かれた以下は、実際には誤りである。金額や、恐らく35日という日数も違うと見られる。

日銀上司「いいか、これから1分ごとに10億円づつ円売りドル買い介入を行う」

日銀部下「1分ごとに10億円も?」

日銀上司「そうだ1分ごとに淡々と売り続けるんだ。これから24時間売り続けるんだ。」

日銀部下「24時間ですか?」

日銀上司「そうだ。為替相場に終わりは無いんだ。もちろん交代要員も用意してあるが出来るだけ頑張ってくれ。」

日銀部下「はー、、。でも1分間に10億円だと1日に1兆円以上の資金が必要ですが?」

日銀上司「今、30兆円用意してある。当面はこれを使う」

日銀部下「それを使い切ったらどうするんですか?」

日銀上司「財務省が保有している200兆円もの米国債のうち、比較的短期のものを最大100兆円売って新たな介入資金を作る」

日銀部下「米国債なんか売っちゃっていいんですか?」

日銀上司「円売りで買ったドルで新たに米国債を買い、国庫に返還するので問題は無い。とにかく相手が折れるまで淡々と売り続けるんだ。休んだらヘッジの思う壺だ」

これを35日間続けました。

この結果アメリカのヘッジが2000社倒産しました。

また、行方不明になったり自殺した人も大量にいました。

2008(平成20)年以降

2008(平成20)年は、サブプライム問題(信頼性の低い人に対するローンが破綻した問題)により、ドルとユーロが暴落し、それに伴い円が高騰し始めた。

そして、遂に1ドルが100円を割り込む状況となり、日経平均株価も1万円を割り込んだ。この時点での日本の外貨準備高は約100兆円であり、再び日銀砲が火を噴くのではないかと期待された。

しかし現実には火を噴くことはなく、更に民主党に政権を奪われたことから日銀砲の可能性は皆無となった。

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