海ゆかば

読み:うみゆかば
品詞:名詞

日本国の国民愛唱歌の一つ。

目次

1937(昭和12)年、万葉集巻第十八に収載されている4094番歌、前編107句という、大伴家持最大の長編の一部を元歌とし、信時潔(のぶとき・きよし)が作曲した。

海ゆかば 水漬(みづ)(かばね) 山ゆかば 草蒸す屍 大君の ()にこそ死なめ かえりみ()せじ

大まかな意味は次の通りである。

海で戦えば水に漬かった屍となるだろう。山で戦うなら草に覆われた屍となるだろう。しかしいずれにせよ死ぬならば、天皇陛下の御傍で死にたいものだ。この我が身など顧みることはない。

歌詞を見ての通り、これは勝利の歌ではなく、いわば敗戦の歌である。これは凛たる武人の覚悟を表わした戦いの歌であり、大東亜戦争初期からラジオで広められ、その後国民に広く愛唱される歌となった。

1942(昭和17)年12月15日には大政翼賛会により、国歌君が代に次ぐ国民の歌に指定され、各種会合では必ず歌うようにという通達が出された。

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