ガンドレス

劇場公開2日前にとてもごまかせないほどに未完成であることが発覚した。しかし、もはや公開を延期することもできずに劇場公開を期間短縮で強行することになった。

公開時は係員が劇場に来た観客の一人一人に未完成である事を詫びた上で、完成版を収録したビデオを後に無料で送付することになった。結果としてビデオテープは7,000人に送られることになったという。

劇場に足を運んだ人は、未完成で公開するハメに陥ったみじめな作品を笑いに来た野次馬ばかりであったと言われている。また、このようなことはもう二度とないとばかりに上映作品をビデオカメラで撮影する人まで登場した(現在では違法行為だが、当時は規制がなかった)。

いきさつは一般のマスコミでも報道されて、日本のアニメの歴史に残る一大汚点として記憶されている。

キャラクター単色塗り、色がはみだす。口パクがずれる、動画がなくて動きが飛ぶなどの現象が頻繁に見られた。

もちろん、お客様にお見せするようなレベルであるはずもなかった。

2000(平成12)年に完全版と銘打ったガンドレスがひっそりと劇場公開された。

今さら大きな予算を注ぎ込む事もできず、低予算アニメらしい安っぽさの漂うアニメであった。

DVDで発売されたガンドレスは、2000(平成12)年に公開された完全版と1999(平成11)年後期公開版のものが収録されている。