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色覚異常のうち、3種類の錐体細胞のうち一つ以上を欠損している症状。色覚が正常でなく色を認識できない。
「色盲」は古くからある病名だが、「盲」という字から、色が全くわからない、全てが白黒で見える、という誤解を招いていた。
全色盲という病状はあるが極めて稀であり、実際の多くは赤味や緑味が感じ取れないというだけで色の判別は可能であり、また彩度は問題なく感じ取れる。
このため現在は、色弱などを合わせた総称である「色覚異常」「色覚障害」という直接的な表現で呼ばれることが多い。
3種類の錐体細胞のうち一つを欠損しているものを2色覚(dichromatism)といい、次のように分けられる。
通常、先天色覚異常は1型と2型で、これは赤緑色盲とも呼ばれる。一方、青系の異常は青黄色盲と呼ばれる。
青(3型色覚)については症例が少なく謎が多いが、これは日常生活に殆どが支障がなく、自覚する人が少ないためと考えられる。しかしTwitterなどで色覚の検査表が流行するたびに、珍しい青系の色弱/色盲を自供する人が大量発生するため、一定数は存在するようである。
赤(1型色覚)、緑(2型色覚)、青(3型色覚)の各色覚については、遺伝子に変異があることが知られている。
S/M/Lはshort/middle/longを意味し、波長を表わしている。
赤と緑は、X染色体による伴性遺伝であり、主として男性が発病する。女性は発現しなくても1/2の保因者となり、その女性が子供を産めば、その子は1/2の確率で、男児なら色覚異常を発現、女児なら保因者になることになる。
青と杆体は常染色体であるため、出現頻度は低く、また男女差もない。
錐体細胞を全く持たないか、あるいは一つしか持たない場合を1色覚といい、中でも錐体細胞を全く持たず桿体細胞のみに視覚を委ねる形となるものを古くは全色盲と呼んだ。赤/緑/青全ての錐体を欠損していることから、全ての色の区別が付かない。
また桿体細胞は、正常であれば暗い場所で光を感知するために使われるものであり、1色覚では視力が大幅に低下する。問題は網膜に存在することから眼鏡などによる矯正もできず、また明るすぎる場所では更に視力が低下するためサングラス等が必要になる。
この症状については遺伝的要因のみならず、他の病気との併発により生じると考えられている。このため、この症例は一般の色覚異常とは区別される。
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