/usr

読み:ユーエスアー
外語:/usr: User Services & Resources 英語
品詞:名詞

UNIXPOSIX準拠OS(Linux等)で、ユーザーサービスやリソースが格納されるディレクトリ

目次

その用途は多様であり、さまざまなものがここに格納される。

共有可能なファイルは基本的にここに置かれる。

そもそも「usr」とは何か。

一応、「USeR」の略ではなく、User Service RoutineやUser System Resourceなどの略だとされてはいる。しかしこの話はどうやら後から作られたものであるらしく、最初からそのような意味を持たせていたわけではないようで、やはりuserがusrになったとする説が有力らしい。

元々/usrは現在でいう/homeのような使い方をしていたが、歴史の変遷を経て、今のような使い方に変わっていった。System Ⅲの頃は/usr以下に個人のディレクトリが作られていたのは確実で、/homeが一般化したのは定かではないが4BSDの頃からではないかと考えられている。

参考までに、資料にあるOSごとの必須または推奨のディレクトリ構造は、次のとおり。

FreeBSD

  • /usr
    • /usr/bin ‐ よく使う各種のコマンド類
    • /usr/include ‐ Cの標準ヘッダーファイル
    • /usr/lib ‐ ライブラリ
    • /usr/libdata ‐ 各種ユーティリティ用データファイル
    • /usr/libexec ‐ システムデーモンやシステムユーティリティ
    • /usr/local ‐ ローカルのプログラムやライブラリ類
    • /usr/obj ‐ /usr/srcのMake時に生成したオブジェクトデータの格納先
    • /usr/ports ‐ FreeBSD ports集 (オプション)
    • /usr/sbin ‐ (ユーザーが実行する)システム管理用バイナリ
    • /usr/share ‐ アーキテクチャーに依存しないデータ
    • /usr/src ‐ BSDのソースファイルなど
    • /usr/X11R6 ‐ X11R6のプログラムやライブラリ類 (オプション)

BSD等では特に/usr/home/<username>をホームディレクトリとし、以下に個人のファイルを格納する。

Linux

ディストリビューションによって差が大きいが、概ね次のような使われ方をする。

  • /usr
    • /usr/bin ‐ 殆どのユーザー用のコマンド類
    • /usr/games ‐ ゲーム
    • /usr/include ‐ Cの標準ヘッダーファイル
    • /usr/lib ‐ プログラミングとパッケージ用のライブラリ
    • /usr/lib32 ‐ 32ビット用lib
    • /usr/lib64 ‐ 64ビット用lib
    • /usr/lib<qual> ‐ 代替形式のライブラリ類 (オプション)
    • /usr/local ‐ ローカルのプログラムやライブラリ類
      • /usr/local/share ‐ アーキテクチャーに依存しないデータ
    • /usr/sbin ‐ さほど不可欠でない標準のシステムバイナリ
    • /usr/share ‐ アーキテクチャーに依存しないデータ
      • /usr/share/dict ‐ 各種の辞書類 (オプション)
      • /usr/share/man ‐ マニュアル
      • /usr/share/misc ‐ 雑多なアーキテクチャーに依存しないデータ
      • /usr/share/sgml ‐ SGMLデータ (オプション)
      • /usr/share/xml ‐ XMLデータ(オプション)
    • /usr/src ‐ Linuxのソースファイルなど (オプション)
    • /usr/X11R6 ‐ X11R6のプログラムやライブラリ類 (オプション)

64ビットLinuxにはlib、lib32、lib64とあるが、Ubuntuの場合、/usr/libに64ビットバイナリ、/usr/lib32に32ビットバイナリを置き、/usr/lib64は/usr/libへのシンボリックリンクとなっている。

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