FreeBSD

読み:フリービーエスディー
外語:FreeBSD
品詞:固有名詞,@道具

オリジナルがPC/AT互換機で動作する、386BSDと4.4BSD-Liteをベースとしたオープンソース系BSDの一つ。

BSD系のPC UNIXとしては最も普及しているものである。

用途

FreeBSDは汎用のOSなので、様々な用途に用いることができる。

サーバ用途が圧倒的多数ではあるが、Microsoft Windowsの代わりにデスクトップ用途で使うことも可能である。

デスクトップ用途の普及度としてはLinuxに圧倒的に負けていると考えられるが、一説によると、主目的は次のように差があるとされる。

  • FreeBSDの主目的→サーバ
  • Linuxの主目的→インストール

また、LinuxはGPLであるため、GPLを嫌う層はBSDを使っているようだ。

サーバ実績

PCサーバ用のOSとして広く普及しており、Webサーバなどとして多くの動作実績がある。

事実上の対抗にLinuxがあるが、LinuxはクライアントOSなので気軽にバージョンアップするのが特徴であるが、FreeBSDはサーバ用の傾向が強く、バージョンアップや新機能に対する対応なども慎重であるというコンセプトの違いがある。

稼動機種

FreeBSDの動作機種は、次のものが知られている。

この他に、ネットワーク機器など専用に設計された装置でも、組み込みOSとして使用されている。

派生

FreeBSDを元とする各種BSDに、次のようなものがある(順不同)。

今現在、FreeBSDを親に持つOSとしては、Mac OS Xが最も有名な製品であると考えられている。

各版の特徴

  • FreeBSD 1 ‐ 初版
  • FreeBSD 2 ‐ 4.3BSD Net/2の著作権トラブルへの対応
  • FreeBSD 3 ‐ バイナリの形式変更(a.outELF)
  • FreeBSD 4 ‐ 5Rが遅れたため長く使われ、ある意味枯れている
  • FreeBSD 5 ‐ SMP周りの大変更
  • FreeBSD 6 ‐ 堅実な改良を続けた版

FreeBSDにはCURRENT/STABLE/RELEASEという三つのブランチがある。

RELEASEはリリース版、STABLEは安定開発版、CURRENTは最新開発版である。開発は、STABLE/RELEASEという二本立てで行なわれている。

全リリース版

FreeBSDの全てのリリースバージョン一覧は、次のとおりである。

日付は、原則としてアナウンスを発した現地時間における、アナウンス発表日である。

  • FreeBSD 7.0 (2008(平成20)年2月27日)
  • FreeBSD 6.3 (2008(平成20)年2月18日)
  • FreeBSD 6.2 (2007(平成19)年1月15日)
  • FreeBSD 6.1 (2006(平成18)年5月8日)
  • FreeBSD 6.0 (2005(平成17)年11月4日)
  • FreeBSD 5.3 (2004(平成16)年11月6日)
  • FreeBSD 5.2.1 (2004(平成16)年2月25日)
  • FreeBSD 5.2 (2004(平成16)年1月12日)
  • FreeBSD 5.1 (2003(平成15)年6月9日)
  • FreeBSD 5.0 (2003(平成15)年1月19日)
  • FreeBSD 4.11 (2005(平成17)年1月25日)
  • FreeBSD 4.10 (2004(平成16)年5月27日)
  • FreeBSD 4.9 (2003(平成15)年10月28日)
  • FreeBSD 4.8 (2003(平成15)年4月3日)
  • FreeBSD 4.7 (2002(平成14)年10月10日)
  • FreeBSD 4.6.2 (2002(平成14)年8月15日)
  • FreeBSD 4.6 (2002(平成14)年6月15日)
  • FreeBSD 4.5 (2002(平成14)年1月29日)
  • FreeBSD 4.4 (2001(平成13)年9月20日)
  • FreeBSD 4.3 (2001(平成13)年4月20日)
  • FreeBSD 4.2 (2000(平成12)年11月21日)
  • FreeBSD 4.1.1 (2000(平成12)年9月27日)
  • FreeBSD 4.1 (2000(平成12)年7月27日)
  • FreeBSD 4.0 (2000(平成12)年3月14日)
  • FreeBSD 3.5 (2000(平成12)年6月24日)
  • FreeBSD 3.4 (1999(平成11)年12月20日)
  • FreeBSD 3.3 (1999(平成11)年9月17日)
  • FreeBSD 3.2 (1999(平成11)年5月17日)
  • FreeBSD 3.1 (1999(平成11)年2月15日)
  • FreeBSD 3.0 (1998(平成10)年10月16日)
  • FreeBSD 2.2.8 (1998(平成10)年11月29日)
  • FreeBSD 2.2.7 (1998(平成10)年7月22日)
  • FreeBSD 2.2.6 (1998(平成10)年3月25日)
  • FreeBSD 2.2.5 (1997(平成9)年10月22日)
  • FreeBSD 2.2.2 (1997(平成9)年5月)
  • FreeBSD 2.2.1 (1997(平成9)年4月)
  • FreeBSD 2.2 (1997(平成9)年3月)
  • FreeBSD 2.1.7 (1997(平成9)年2月)
  • FreeBSD 2.1.6 (1996(平成8)年12月)
  • FreeBSD 2.1.5 (1996(平成8)年7月)
  • FreeBSD 2.1 (1995(平成7)年11月)
  • FreeBSD 2.0.5 (1995(平成7)年6月)
  • FreeBSD 2.0 (1994(平成6)年11月)
  • FreeBSD 1.1.5.1 (1994(平成6)年7月)
  • FreeBSD 1.1.5
  • FreeBSD 1.1 (1994(平成6)年3月)
  • FreeBSD 1.0 (1993(平成5)年11月)

最近の版の更新履歴

2008(平成20)年4月現在、実用的な最新版はFreeBSD 7.xである。

日付は、原則としてアナウンスを発した現地時間における、アナウンス発表日である。以下はアナウンスの概邦訳をもって更新履歴とする。

FreeBSD 7

FreeBSD 7.0-RELEASE (2008(平成20)年2月27日)
  • パフォーマンス、SMPスケーラビリティの改良
    • 1∶1 libthrスレッディングモデルが標準
    • よりきめ細かなIPC、ネットワーク、スケジューラロック
    • SMPアーキテクチャの最適化
  • ULEスケジューラの大規模な改良(7.0ではなお4BSDスケジューラが標準だが、7.1からはULEが標準になるかもしれない)
  • SunのZFSファイルシステムの実験的なサポート
  • ジャーナリングファイルシステムにgjournalを利用可能、仮想ストレージプロバイダvirtualizedが利用可能
  • XFSファイルシステムの書き込み禁止対応
  • unionfsファイルシステムの修正
  • iSCSIイニシエータの実装
  • 幾つかのネットワークドライバ用にTSOとLROに対応
  • SCTP(Stream Control Transmission Protocol)の実験的なサポート
  • ワイヤレス(802.11)サポートの多くの改良
  • Network link aggregation/trunking (lagg(4))をOpenBSDから移植
  • JITコンパイルをBPFからネイティブコードに変更し、パケット捕獲性能を向上させた
  • ARMアーキテクチャ基板の組み込み型システム開発用のサポートを大きく改良
  • jemalloc、新しくて非常にスケーラブルなユーザレベルメモリアロケータ
  • freebsd-update(8)は公式対応のバイナリアップグレードに、セキュリティ対応とエラッタパッチを加えた新版を提供
  • X.Org 7.3、KDE 3.5.8、GNOME 2.20.2に更新
  • GNU C コンパイラ 4.2.1
  • BIND 9.4.2

FreeBSD 6

FreeBSD 6.3-RELEASE (2008(平成20)年2月18日)
  • 6系の最後のリリースになる見通しの版
  • KDE 3.5.8、GNOME 2.20.1、X.Org 7.3にそれぞれ更新
  • BIND 9.3.4に更新
  • Sendmail 8.14.2に更新
  • OpenBSD/NetBSDからlagg(4)ドライバ(複数のネットワークインターフェイスを束ね、フェイルオーバーやロードバランシングなどを行なう仮想インターフェイス)を移植
  • 後藤大地の提案によるunionfsファイルシステムを再実装
FreeBSD 6.2-RELEASE (2007(平成19)年1月15日)
  • セキュリティ機能CAPPの実験的サポート
  • OpenBSM監査コマンドラインツールスイートとライブラリ
  • KDE 3.5.4、GNOME 2.16.1にそれぞれ更新
  • 現行csup(1)の統合cvsupクライアント
  • geli(8)に、ディスク保護と認証機能を追加
  • 新ドライバ、amdsmb(4)、enc(4)、ipmi(4)、nfsmb(4)、stge(4)
  • IPFW(4)パケットタギング
  • sysfsでLinuxエミュレーション対応
  • BIND 9.3.3に更新
  • em(4)、arcmsr(4)、ath(4)、bce(4)、ata(4)、iwi(4)等を含む多くのドライバの更新
FreeBSD 6.1-RELEASE (2006(平成18)年5月8日)
  • ここ6ヶ月間に起きた、ipfw、pf、ipsec、nfs、sendmailを中心としたセキュリティホールの修正
  • USBとPS/2のキーボードがブート時に共存可能になった
  • 各種ファイルシステムの安定性向上
  • 多くのBluetooth装置の自動コンフィグ、及びWi-Fiアクセスポイントの自動サポートへの対応
  • Ethernet、SAS、およびSATA RAIDコントローラ用の新ドライバを追加
  • BIND 9.3.2に更新
  • sendmail 8.13.6に更新
FreeBSD 6.0-RELEASE (2005(平成17)年11月4日)
  • OSの、ファイルシステムとダイレクトディスクアクセス層での顕著な性能改良。ファイルシステムはマルチスレッド化され、複数のCPUシステムを最大限に利用可能に。
  • 無線ネットワークアダプタの拡張対応と、WPA無線セキュリティプロトコルへの新対応
  • PowerPCプラットフォームに実験的に対応

FreeBSD 5

FreeBSD 5.5-RELEASE (2006(平成18)年5月25日)
  • 5-STABLEブランチの最終版。小さな更新とバグフィックス
FreeBSD 5.4-RELEASE (2005(平成17)年5月9日)
  • ハードウェアの機能性、安定性、性能、およびデバイスドライバの対応おける多くの改良
  • 既知のセキュリティ問題への対処
  • 多くのバグ修正
FreeBSD 5.3-RELEASE (2004(平成16)年11月6日)
  • カーネルでWindows NDISネットワークドライバに対応。i386プラットフォームでバイナリ互換インターフェイスを導入
  • ネットワークとソケットサブシステムは、マルチスレッド化され、リエントランス対応である。これにより、ローカル・リモートネットワークトラフィックの処理や運送時、SMPがより有効に機能できる。
  • gcc 3.4.2、Binutils 2.15、gdb 6.1に更新
  • X.Org 6.7、GNOME 2.6.2、KDE 3.3.0を含むよう、グラフィカル環境を更新
  • カーネルとユーザランドAPIの凍結
FreeBSD 5.2.1-RELEASE (2004(平成16)年2月25日)
  • 5.2-RELEASEで発見された、バグとセキュリティホールを修正するポイントリリース
  • ATA/IDEおよびSATA処理の大幅な改善。タイムアウト、エラーリカバリ、マスタ/スレーブ接続に起因する問題の多くを修正
  • kdeadmin3 packageの更新。KUserツールで発見されたパスワードデータベース不正処理の問題を修正
  • サードパーティ製NSSモジュールの互換性向上。より多くのユーザがグループに登録可能に
  • "sk" イーサネットドライバで、マルチキャストモードおよびプロミスキャスモードの修正。DHCP環境で動作可能とした
FreeBSD 5.2-RELEASE (2004(平成16)年1月12日)
  • シングル、マルチプロセッサいずれのAMD Athlon 64、OpterOpteronシステムでも、完全なTier-1に対応
  • インストール容量削減およびName Service Switchサブシステムとの統合を実現するため、ルートパーティションを動的リンクにに変更した。
  • IDE、SATA、IEEE 802.11a/b/gデバイスのドライバ対応、およびAPCI電源管理サブシステムとの協調性の改善
  • NFSv4(Network File System version 4)プロトコルで、クライアント機能に対応
  • まだ初期の実験段階であるが、IPトラフィックのフィルタリング機能と転送機能のマルチスレッド化を実施した。次版ではネットワークスタックをマルチスレッドに完全対応させる計画で、この新機能の基礎となるものである
  • 最新のGNOME 2.4、KDE 3.1デスクトップ環境を同梱
FreeBSD 5.1-RELEASE (2003(平成15)年6月9日)
  • マルチプロセッサ対応、アプリケーションのマルチスレッド化を進めたリリースである
  • 実験的な1∶1およびM∶Nスレッドライブラリをカーネルが提供し、マルチスレッドアプリケーションの効率的な動作に対応
  • PAE(Physical Address Extensions)機能に対応。Pentium Pro以降のCPUで、最大64GiバイトのRAMにアクセス可能
  • NSS(Name Service Switch)機構を実験的に実装した。LDAPやアクティブディレクトリとのシームレスな統合を実現
  • 改良「jail」管理機構。一つのサーバで複数の異なる「仮想マシン」を提供することが、より少ない労力で可能に
  • IBM/Adaptec ServeRAIDコントローラ対応の新デバイスドライバの追加、USB 2.0、USB Ethernetアダプタ、Promise Serial ATA コントローラへの対応強化
  • AMD64プラットフォームに実験的に対応。FreeBSDはシングルプロセッサAMD Opteronシステムで稼動する
FreeBSD 5.0-RELEASE (2003(平成15)年1月19日)
  • 初の5系リリース。マルチプロセッサ対応、アプリケーションのマルチスレッド対応に加え、SPARC64とIA-64プラットフォームに対応した初のリリース版である
  • 第二世代UFSファイルシステムのUFS2に対応し、現行の1Tiバイトの壁を超えた
  • バックグラウンドファイルシステムチェック(bgfsck)とファイルシステムスナップショットに対応。ファイルシステム修復とバックアップ処理に必要な停止時間を排除
  • TrustedBSDの強制アクセスコントロール(MAC)に実験的に対応。管理者がシステムシステムセキュリティポリシの定義を拡大できる、柔軟性の高い手段を提供
  • カーネルにおける細粒度のロックで、マルチプロセッサシステムでの高い効率を実現
  • BluetoothACPICardBusIEEE 1394、およびハードウェア暗号アクセラレータへの実験的な対応
  • gcc 3.2.1に更新
  • GEOM(拡張可能で柔軟性のあるストレージフレームワーク)と、DEVFS(デバイスの仮想のファイルシステム)は、ストレージとデバイス管理を簡易にし、新しいストレージ技術の導入を可能に
  • SPARC64とIA-64プラットフォームへの対応
  • Perlが標準インストールの対象から外される

FreeBSD 4

FreeBSD 4.11-RELEASE (2005(平成17)年1月25日)
  • RELENG_4ブランチの最終版。既知のセキュリティホールや多くのバグの修正
FreeBSD 4.10-RELEASE (2004(平成16)年5月27日)
  • 既知のセキュリティホールや多くのバグの修正
FreeBSD 4.9-RELEASE (2003(平成15)年10月28日)
  • ベースシステムに含まれる数々のソフトウェアを若干更新
  • 既知のセキュリティホールの修正
  • FreeBSD 5.1で追加されたPAE(Page Address Extensions)機能への対応を統合
FreeBSD 4.8-RELEASE (2003(平成15)年4月3日)
  • ベースシステムに含まれる数々のソフトウェアを若干更新
  • FireWireの初期対応や新ハードウェア技術への対応の追加
  • 既知のセキュリティホールの修正
FreeBSD 4.7-RELEASE (2002(平成14)年10月10日)
  • gccやsendmailをはじめ、ベースシステムに含まれる数々のソフトウェアを更新
  • USBデバイスやディスクコントローラに対応した新しいドライバの追加
  • XFree86とLinuxエミュレーションライブラリの更新
  • ATA関連のバグの修正
  • OpenSSLおよびOpenSSHの更新
  • 既知のセキュリティホールやバグの修正
FreeBSD 4.6.2-RELEASE (2002(平成14)年8月15日)
  • ATA関連のバグの修正
  • OpenSSLとOpenSSHコンポーネントの更新
  • いくつかのセキュリティホールの解決
FreeBSD 4.6-RELEASE (2002(平成14)年6月15日)
  • X Window SystemとしてXFree86 4.2.0の採用
  • ATAストレージサブシステムの更新
  • ネットワークデバイスドライバへの数多くの改良
  • sendmail 8.12.3、ISC DHCPクライアント 3.0.1RC8に更新
FreeBSD 4.5-RELEASE (2002(平成14)年1月29日)
  • TCPスタックの改良。スループットの向上、デフォルトのバッファサイズ拡大でTCP性能の向上、そしてTCPサービス不能攻撃の効果を軽減する対策の導入
  • FFSファイルシステムは、巨大なディレクトリ構造を縦断する操作でも良好な性能を示す、新しい ディレクトリ配置法の恩恵を受けた。Apple Computer, Inc.で開発されたファイルシステム検証プログラムにより、FFSとNFSのコードのバグが多数発見され、修正された
  • sysinstall(8)は、新規作成するファイルシステムにおいてSoft Updates(ディスクの上のデータ構造の性能と信頼性の両方を改良するための手法)をデフォルトで有効にし、newfs(8)はデフォルトでより大きなブロックサイズのファイルシステムを作成する
FreeBSD 4.4-RELEASE (2001(平成13)年9月20日)
  • 既知のバグの修正
  • 膨大な数のコンポーネントの更新
  • セキュリティ問題への幅広い対応