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ティグリス・ユーフラテス川下流域の三角洲地域に住み着き、最古の文明を作り上げた民族。民族系統や語族、原住地などは不明だが、紀元前5000年頃からティグリス・ユーフラテス川上流域やエラム地域より移動してきた。
紀元前3200年頃から都市国家の成立を見、壮大な神殿を作り、楔形のシュメール文字や円筒印章を発明するなど、シュメール文明を発展させた。この頃のシュメールは、市民による民会と氏族の長による長老会により運営され、非常事態には王が選ばれたと考えられる。都市国家間の抗争が続くと、この王が常任とされ世襲化し、初期王朝時代を迎えることとなる。
ウル・ウルク・ニップールなどの都市国家は神の所有と考えられ、それぞれの都市の守護神を祀る神殿を中心とし、周りは城壁に囲まれた神殿国家のような様相を示していた。そのため神官階級の力は大きく、王とも対立するようになり、それぞれの都市国家は弱体化した。
紀元前2300年頃、アッカドの王サルゴン1世により征服され都市国家時代は終わった。181年間のサルゴン王朝ののちシュメール人はウル第三王朝を興すが五代でエラム人に滅ぼされ、シュメール人はセム系の人々に同化されていった。
シュメール人は数々の功績を残している。楔形文字をはじめ六十進法や太陰暦を発明し、シュメール法やノアの洪水伝説の原形とも云われウルク王の敍事詩 "ギルガメッシュ物語" を書き残している。建築ではバベルの塔ともされるジッグラトが建設された。これは神殿の基壇から発展したとされ基壇を七層、階段状に積み上げたものである。またシュメールでは黏土以外に産出するものがなく貿易に頼らざるを得ずそのため早くから貿易が活発で、インダス川周辺からエジプトまで及び、シュメールの文化や技術は様々な地域に伝播されていった。
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