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痒みのある湿疹を主たる病変とする皮膚のアレルギー性疾患の一つ。発疹は繰り返し繰り返し出現することも特徴である。
遺伝的な要因と環境的な要因の影響により発病すると言われているが、アトピー性皮膚炎の患者は世界的に増加傾向で、重症度と大気汚染度には相関がある。
具体的には、皮膚の真皮線維芽細胞から神経栄養因子アルテミン(artemin)がサブスタンスP(P物質)によって誘導され、神経が発達する。神経が発達することによりかゆみを強く感じるようになり、ひっかくことで生じた傷口より大気中などの汚染物質(アレルギー物質)が侵入することで症状が悪化する。
現在、この病気に対する根治療法は存在していない。但し、病状は自然快方することは分かっている
治療は炎症や刺激の除去をする。現時点では、厚生労働省のガイドラインなどでもステロイド剤による薬物療法を基本的に用いることになっている。
近年の研究により、上述のようにアルテミンと神経の発達がかゆみの原因であることが概ね分かってきており、アルテミンの働きを抑える物質を発見することができれば、新しいアトピー性皮膚炎の治療薬になると期待されている。
但し、発症原因が遺伝要因の場合、治ることは(残念ながら)ないとも考えられる。こうした生まれつき肌がデリケートで湿疹のできやすい体質は、アトピー体質あるいはアトピー素因などと呼ばれている。
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