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技術試験衛星Ⅶ型「きく7号」

辞書:科学用語の基礎知識 天文学人工衛星編 (USATE)
読み:ぎじゅつしけんえいせい・なながた
外語:ETS-VII: Engineering Test Satellite VII 英語
品詞:固有名詞
2002/09/26 作成
2007/03/29 更新

1997(平成9)年11月28日H-Ⅱロケット6号機により打ち上げられた技術試験衛星。打ち上げ成功後に「きく7号」と命名された。

この衛星の開発は三菱電機である。

衛星軌道は、高度約550km、傾斜角約35°、周期約96分の円軌道だった。

特徴

この衛星は、将来の宇宙活動において必要となる、ランデブ・ドッキング技術、宇宙用ロボット技術を修得することを目的としたものである。

このためこの衛星は2機の衛星で構成されており、ドッキングする側のチェイサ衛星と、される側のターゲット衛星で構成される。

この衛星の名前は、公募により、ドッキングする側のチェイサ衛星が「ひこぼし」、ドッキングされる側のターゲット衛星が「おりひめ」と命名された。

経緯

  • 1997(平成9)年11月28日06:27(27日@935): H-Ⅱロケット6号機で打ち上げ
  • 1997(平成9)年12月15日: 軌道変換1回目
  • 1997(平成9)年12月16日: 軌道変換2回目
  • 1997(平成9)年12月18日: 軌道変換3回目
  • 1997(平成9)年12月20日: アンテナの展開
  • 1998(平成10)年1月7日: 初期機能確認試験開始
  • 1998(平成10)年5月27日: 初期機能確認試験終了
  • 1998(平成10)年7月7日: 世界初の無人ランデブ・ドッキングに成功
  • 1998(平成10)年8月7日: 2回目の無人ランデブ・ドッキングは失敗、ソフトの修正
  • 1998(平成10)年8月27日: 2回目の無人ランデブ・ドッキングに成功
  • 1999(平成11)年5月31日: 定常段階の運用終了
  • 1999(平成11)年12月: 実験運用の終了
  • 2002(平成14)年6月19日: 姿勢制御機器の動作停止を確認
  • 2002(平成14)年10月30日15:56(@330): 停波コマンドの送信により、正式に衛星運用が終了

実験

衛星は、打ち上げ後に宇宙空間で一旦二つに分離する。

その後自動操縦や遠隔操縦によって実験が実施され、ひこぼしとおりひめは、無事に世界初の無人ランデブ・ドッキング実験に成功した。

トラブルなど

ちなみにスラスタの一つが故障し、ドッキングしようと近付くたびに安全を確保しようとして遠ざかってしまうというアクシデントが発生した。

しかし遠隔でソフトウェアを書き換えることで故障したスラスタを使わないようにして、もって無事にドッキングに成功した。

ここまでの経緯により、正常系のみならず、図らずもその後予定されていた異常系も含め、実験の大半が最初のドッキングまでに完了してしまったという逸話がある。

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衛星は1999(平成11)年12月に実験運用を終了し、その後は長期的な劣化傾向等を把握するための運用となった。

そして2002(平成14)年6月19日の運用で姿勢制御を行なう機器の動作停止を確認し、2002(平成14)年10月30日15:56(@330)に停波コマンドを送信することで、正式に衛星の運用が終了された。

なお、当時のNASDAにより、この衛星は2007(平成19)年から2012(平成24)年の間に落下することが発表されている。最大で合計400kgの部品が燃え尽きずに地表に落下する見通しだが、人的被害の確率は非常に小さいとされている。

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