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H-Ⅱロケット

辞書:科学用語の基礎知識 天文学ロケット編 (UROCKET)
読み:エイチトゥーロケット
読み:エイチにロケット
外語:H-II Rocket 英語
品詞:固有名詞
2006/02/18 更新

宇宙開発事業団(NASDA)(現在のJAXA)により開発された、衛星打ち上げ用の純国産二段式液体燃料ロケット

直径4m、全長50m、重量260トン。

二段式液体燃料ロケットで、1990年代末まで使われたH-Ⅰロケットの改良ロケットである。

H-Ⅰロケットの成果を生かして、低・中高度のほか、重量2トン級の静止衛星打ち上げ(1トン級なら同時に2台可能)能力を持たせた。

第一段ロケットLE-7
固体ロケットブースターSRB
第二段ロケットLE-5A

H-Ⅱは全ての部品が国産である。

名前の「H」は、液体燃料の水素(H)から取られている。

試験機1号機(H-Ⅱ・1F)が1994(平成6)年2月4日07:20(3日@972)に打ち上げ成功して以来、1990年代の日本の主力ロケットとなった。

日本のロケット成功史

大型液体燃料ロケットに関して言えば

  • N1 7機全機成功
  • N2 8機全機成功
  • H1 9機全機成功
  • H2 1〜5機目まで成功

と、NASDA発足以来、連続29機成功の大記録を記録しており、また、打ち上げに伴う死傷者も0名(但しH-ⅡのメインエンジンLE-7開発中の事故で1名殉職)。知られる限りでは世界最高の記録である。

日本のロケットは、成功の連続であった。

低コスト化の問題

成功は続いたが、その中で次に、低コスト化を求められるようになった。

H-Ⅱは全部品国産であることが最大の特徴であり魅力だが、何しろ日本はロケットを乱発しないので部品を量産できず、コスト高が問題となった。

そこでコスト削減のために設計精度を下げ(てみ)るも、1998(平成10)年2月21日16:55(@371)に5号機(H-Ⅱ・5F)で通信放送技術衛星(COMETS)「かけはし」の打ち上げに失敗、続く1999(平成11)年11月15日16:29(@353)には8号機(H-Ⅱ・8F)で気象衛星ひまわりの後継機になる予定だった運輸多目的衛星(MTSAT)の打ち上げにも失敗と、立て続けに二度も打ち上げに失敗してしまった。

H-Ⅱでのコスト削減は不可能と判断され、打ち上げが予定されていた7号機の打ち上げを中止した上でH-Ⅱはその使命を終了し、安価かつ高性能なロケットは後継のH-ⅡAロケットへと引き継がれたのである。

最後の2回は無理をして失敗してしまったが、その前のH-Ⅱは5回連続で成功しており、日本のロケット打ち上げ技術を世界に知らしめることとなった。

H-Ⅱロケットの開発

誕生の苦労話についてはNHKのプロジェクトX 第55〜56回で紹介されている。涙無くしては観られないであろう。

打ち上げ日時

H-Ⅱロケットでは、号機番号と、打ち上げの順番は異なる。

打ち上げ実績

H-Ⅱロケットでは、次のような衛星を打ち上げた。

  • H-Ⅱロケット試験機1号機 軌道再突入実験機OREX、性能確認用ペイロードVEP
  • H-Ⅱロケット試験機2号機 ETS-Ⅵ(技術試験衛星Ⅵ型)
  • H-Ⅱロケット試験機3号機 宇宙実験・観測フリーフライヤSFU、ひまわり5号
  • H-Ⅱロケット4号機 ADEOS(みどり)
  • H-Ⅱロケット6号機 熱帯降雨観測衛星(TRMM)、技術試験衛星Ⅶ型「きく7号」(ETS-Ⅶ)(おりひめ・ひこぼし)

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