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痕跡器官

辞書:科学用語の基礎知識 生物学・器官用語編 (BBORGY)
読み:こんせききかん
品詞:名詞
2001/11/17 作成
2011/06/20 更新

生物の体内で、殆ど機能していない、退化した痕跡的な器官のこと。

目次

生物の進化の過程において、機能が退化し、本来の用をなさなくなるものも発生する。退化しても生存に支障が無いか、むしろ都合が良い場合、この個体は子孫を残すことができるので、やがてその種の個性となっていく。

人体中にも多数存在が知られていて、例えば、耳を動かす筋肉、瞬膜、嗅覚、体毛、第三大臼歯(親知らず)、虫垂、尾骶骨などがあるとされている。

雌雄の別のある生物において、片方の性で機能しないものもある。

例えば「男性の乳首」や「女性の陰核」が該当するが、こういったものは痕跡器官とは言わず、学術的には「副産物」と定義される。

どちらか片方の性で機能するように存在するものであり、事実一方の性では機能している以上、これは学術的には痕跡器官とは区別されるのである。

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