GRB 190114C

読み：じーあーるびー・いちきゅうぜろいちいちよん・しー
読み：ジーアービー・いちきゅうぜろいちいちよん・スィー
外語：GRB 190114C

品詞：固有名詞

ろ座方向に約45億光年の距離で起きたγ線バースト。観測史上最大のエネルギーを持ったγ線バーストである。

情報

座標(2000年分点)
- 赤経: 03h 38m 01.18s (SWIFT)
- 赤緯: −26°56′47.8″ (SWIFT)
- 銀経: 222.47230 (SIMBAD)
- 銀緯: −53.08141 (SIMBAD)
所属
- 星座: ろ座
- 銀河団: 不明
距離
- 赤方偏移: z=0.42
  - 光が届くまでの時間: 約44億年 (z=0.42から計算)
  - 実際の距離: 約53億光年 (z=0.42から計算)

爆発前の天体の資料ないが、太陽質量の100倍程度の大質量恒星とされている。

視線速度(RV)=後退速度
- 101017km/s(87278.7km/cBeat) (SIMBAD)
- みかけの後退速度: 101017.46km/s(87279.1km/cBeat) (z=0.42から計算)
- 実際の後退速度: 114435.16km/s(98872.0km/cBeat) (z=0.42から計算)

2019(平成31)年1月14日(世界時)、NASAのγ線バースト観測衛星SwiftおよびFermiγ線宇宙望遠鏡が検出し、緊急連絡が発報されたことで地上観測に移された。

カナリア諸島ラパルマ島のチェレンコフ望遠鏡MAGICは40秒後に観測を開始し、300GeV以上の高エネルギーなγ線の光子が10秒間に200〜300個という高頻度で観測され、最高エネルギーは1TeVにも達した。

これは、太陽質量の100倍程度の大質量恒星が重力崩壊しブラックホールになる際、対極2方向に出たプラズマジェットから生成されたγ線バーストだと予想されている。

エネルギーの強さ1TeVは、これまでの最高記録だったGRB 130427Aの95GeVの10倍を超える強さである。ここまでの強いγ線が放出されたという事実は、γ線バーストが、シンクロトロン放射を超える発生メカニズムによって放たれていることを明確に示すものである。