遺伝子の病気の一つ。20世紀中盤頃から、心疾患、脳血管障害が徐々に減っていく中で、がんによる死亡は急激に伸びてきた。
なお、「がん」には二つの意味があり、一つはがん細胞からなる悪性腫瘍、もう一つは、その悪性腫瘍によって生ずる様々な病状の総称である。
本来、細胞は遺伝子の命令によって増殖し生命活動を営んでいる。しかし遺伝子変化が積み重なり細胞が「がん化」してしまうと、細胞はひたすら増殖するようになり腫瘍を作り、やがて正常な細胞の生命活動を阻害する。
臓器にがんができれば臓器は機能不全となり生物は死に致る。また血液やリンパががんになれば免疫機能が失われたり血液凝固機能が失われ、やはり死に致る。
ちなみに、漢字の癌と仮名のがん(またはガン)では意味が違う。
「癌」は上皮細胞の悪性腫瘍のみを指し、それ以外も含めた広い意味ではかなで「がん」と書くことになっている。
英語では表皮細胞の癌をcarcinoma、広義のがんをcancerという。
概ね、どこの臓器に出来た「がん」かにより命名される。肝臓に出来たがんなら肝臓がんないし略して肝がんと呼ばれる。つまり、それが他の臓器に転移し、例えば肺で増殖したとしても、それは肺がんではなく肝臓がんと呼ばれる。
これらのがんは後天性であるが、遺伝子異常による先天性のものもある。このようなものは小児のうちからがんが発生する。これは小児がんと呼ばれる。
後天性のがんの発生原因は幾つかあるが、老化と生活習慣が主たるものと考えられている。
予防に勝る治療なしと言われ、罹ったがんを癒すよりは、最初からがんにならないように配慮して生活する方が良いのは明らかである。
例えば、肺がんの最も大きな原因は煙草で、煙草を吸わなければ少なくとも3割、実際にはそれ以上の肺がん患者を減らせると言われる。
イギリスのドル博士らがまとめた結果によると、全てのがんの発生の原因は、食事が35%、喫煙30%、慢性感染病10%、などとなり、この三つだけで全てのがんの2/3は説明できる。
食事は疑わしいものが多すぎ手が打ちにくいが、禁煙はすぐにでも実行できる。10年禁煙でがん罹患率半減という研究結果もあり、禁煙に勝るがん予防はないといえる。
がんは、治療方針を決めるために、進み具合を病期(ステージ)という指標で表わす。大きくステージⅠ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳの4段階に分ける。
例えば肺がんの場合、次のように区別する。