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石炭火力発電

辞書:科学用語の基礎知識 電力編 (NPOW)
読み:せきたんかりょくはつでん
品詞:名詞
2011/05/14 作成
2016/04/17 更新

火力発電のうち、燃料に石炭を用いるもの。単に「石炭火力」とも。

火力発電のうち、石炭を燃やしてエネルギーとする、熱エネルギー系の発電方法である。

発生させた熱でお湯を沸かし、蒸気でタービンを回して発電するのが、現在一般的な、汽力発電と呼ばれる発電方法である。

利点

  • 起動や停止が早いため、電力需要に応じて稼働と停止が可能
  • 燃料の入手性が(今のところは)良い

欠点

  • 燃料の価格が高い
  • 燃料の採掘が危険(炭鉱の危険性)
  • 環境汚染が激しい(水銀などの重金属や、二酸化炭素なども同様)
  • 結構な量の放射性物質が含まれる。これが無制限で排出される
  • 石炭火力発電所から排出される石炭灰放射能問題

安全性

火力発電は安全性に問題があり、火力発電を増やすと統計的には確実に死人が増える。

中でも、採掘が危険で、炭鉱での死者が続出している石炭を用いる発電は、決して安全とは言えず、数多くの問題点と矛盾を抱えている。

  • 石炭採掘に関わる事故、炭鉱での死亡者の多さ
  • 石炭に含まれる水銀重金属の拡散
  • 燃焼に伴う大気汚染
  • 放射能のある燃焼後の灰の処分方法

放射能もさることながら水銀も深刻な問題であるが、発電は止められないためにアメリカが水銀に関する水俣条約の締結を渋ったのは有名な話である。

放射能

火力発電には様々な問題点や危険性があり、可能な限り減らしていくべきものである。日本では、安全な原子力発電へとシフトした。

まず、火力発電でも、少なくない量の放射性物質が外部に放出されている。

使う石炭の産地などで変わってくるが、有名な上記資料によれば、電力中央研究所実測値(28炭種)で、石炭中濃度は次の通りとされる(なお、資料ではBq/gだが、一般的なBq/kgに変更してある。以下同)。

この石炭を燃やした後の灰(石炭灰)中の濃度は、電力中央研究所実測からの換算値では、次の通りとされる。

  • ウラン(U): 27〜191Bq/kg
  • トリウム(Th): 14〜181Bq/kg

ウラン、トリウムが、共にキログラムあたり最大で200ベクレル近い放射能を持っていることが分かる。

石炭火力が放射性物質を出していることは、間違いがない事実である。

その他

放射性物質以外にも石炭火力は問題点と危険性を持っており、一つは石炭採掘に関わる事故、死亡者の多さが挙げられ、もう一つは石炭に含まれる水銀重金属の拡散である。

日本でも古くから炭鉱事故は相次いでおり、数多くの死亡者、かろうじて一命を取り留めても植物状態であったりする者が、何万人も発生している。もちろん他の国でも同様である。

発電の「安全性」を、発電量あたり(例えば万kWあたり)の死亡者数で表わすとするなら、石炭火力は原子力発電よりも「遥かに危険」と評価されることは避けられない。

また重金属拡散の問題もあり、そもそも排出される石炭灰の容積が原子力発電所が出す核廃棄物と比べて桁違いであるため、密閉して保管するなどが不可能という難点がある。

必然的に再利用せざるを得ず、実際に多くはセメントとなり日本中で使われている。これに伴う健康被害などは、予測も出来なければ確認・評価することもできない。

用語の所属
発電
火力発電
関連する用語
石炭

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