メガデモ

読み:メガデモ
外語:Megademo: Mega Demonstration 英語
品詞:名詞

パソコン上でリアルタイムに映像や音楽の再生を行なうプログラム。単に "デモ" と呼ばれることもある。

元々は、アングラ系クラッカーがゲームのプロテクトを外した時に、そのゲームのイントロ部に自分の名前を表示させる様にした事に始まる。その行為が流行る頃には、その限られた空間でどれだけの映像が作れるかという競い合いにまで発展していた。その後、一部のクラッキングチームがデモを専門に作り始めた事から沢山のデモグループが登場し、自分のグループを有名にするためにデモに多くの最新技術を投入していく。これらのデモの中にはデモの容量がメガ単位にまで膨らむものも現われ、そのような大型デモのうち、ある程度の質を備えたデモをメガデモと呼称するに至った。

現在ではメガデモ大会が世界各地で開催され、大会の上位作品がFTPなどでダウンロードできるようになっている。メガデモ大会では、デモの技術力や映像・音楽のセンスが競われる。また、もともとゲームのイントロ部であったという歴史から、ファイルサイズの小ささをも競う "4kIntro"、"64kIntro" 等といった部門も存在する(サイズ無制限は単に "DEMO" と呼ばれる)。大会ではデモだけでなく、同時にグラフィックや音楽の部門等も競われている。

メガデモの発祥地はフィンランドである。気温が低く外で遊べない子供達がプログラムに走り、インターネットを通じてデモグループを発足させる事が多いようだ。日本でメガデモが流行っていないのは、外で遊ばない子供が皆テレビゲームをするからだと言われていて、フィンランドではゲーム機のかわりにパソコンがあるためにこの違いが生じたという説が一般的である。現にメガデモが世界的に盛んになり始めた1990年代初めのデモグループの多くは10代のメンバーで構成されていた(中には高校生だけで構成された主力チームも存在した)。今日ではそういった若者が成長し、更なる技術力を身に付けて大会に挑むことが多く、昔のようなパワフルな10代はあまり存在していない。

現在のメガデモの多くはPC/AT互換機上で動作するが、一昔前のものはAmigaやCommdore 64などの機種が主流であった。PC/AT互換機上では、1900年代にはDOSで、2000年からはそのほとんどがWindowsへと動作環境を移行している。またWindowsへ移行するにつれ、3D画像を使用するデモが増えてきている。

メガデモの音楽には、MODという形式が使用されることが多い。MODの「サイズが小さい」「テクノ系が得意」という特徴がメガデモの志向に合致したため普及した。もっとも、現在ではプラットフォームの性能自体が向上しているため、MP3をフルアセンブラーで再生するデモも登場している。

メガデモに投入される映像技術は、初めてデモシーンに登場してから約2年後に日本のゲーム業界に導入されると言われる。例えばポリゴンを本格的に使い始めたのは1991(平成3)年頃で、その2年後の1993(平成5)年にはスーパーファミコンでスターフォックスが発売された。これらの事例は沢数あり、デモシーンを知る事は2年後のゲーム映像を知る事にもなる。

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MOD
メガデモ大会
デモグループ
Gravis Ultrasound

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