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Microsoft IME

辞書:電算用語の基礎知識 ローカルアプリ文書編 (PNAPLLT)
読み:マイクロソフト・アイエムイー
外語:Microsoft IME 英語
品詞:商品名
2000/08/17 作成
2010/12/13 更新

Microsoftの開発した日本語入力システム製品。通称は「MS-IME」。

日本語のほか、支那語(大陸向け、台湾向け)、朝鮮語など様々な言語用のIMEがあるが、ここでは日本語用のものについて述べる。

元々は、日本語版Microsoft Windowsに標準添付の日本語入力システムとして登場したもので、エー・アイ・ソフトの開発したWX2およびWX3のOEMだった。

MS-IME97以降はパッケージ製品として別売りもなされ、同社のオフィススイートにも添付された。

ほぼ同等のものは、今もWindowsに標準搭載されているが、機能は削られている。また、名称も、Windows XPの場合は「Microsoft IME スタンダード」となっている。

バージョン

  • Microsoft IME 95
  • Microsoft IME 97 (5.0)
  • Microsoft IME 98 (6.0)
  • Microsoft IME 2000 (7.0.0)
  • Microsoft IME 2000 Service Release 1 (7.0.1)
  • Microsoft IME 2002 (8.0)
  • Microsoft IME 2002 (8.1)
  • Microsoft IME 2003 (9.0)
  • Microsoft IME (10.0)
  • Microsoft IME (10.1)
  • Microsoft Office IME 2007 (12.0)
  • Microsoft Office IME 2010 (14.0)

突然かな入力になった

MS-IMEを使用していると、突然「かな入力」になってしまうことがあり、困る人が多くいる。

MS-IMEは「ローマ字キー」、より具体的には「Altキー+カタカナひらがな・ローマ字キー」により、トグルで「ローマ字入力」と「かな入力」を切り替えることができる。

「かな入力」に切り替わるのは、無意識のうちにこのキー操作をしてしまったものと思われる。

変換性能

この製品は、学習すればするほど変換精度が下がるという、前代未聞の日本語入力システムである。

特に、単語変換や単文節変換、文節を変更しての変換などを繰り返すと、その変換結果が変に記憶されてしまい次回以降の変換に悪影響を及ぼし、やがてまもな変換が出来なくなる。

日本マイクロソフト(MSKK)の元会長で現慶應大学教授の古川享ですら、使い込むほどに馬鹿になると自身のブログでMS-IMEを酷評した。

同氏がマイクロソフトの開発系社員に問い合わせたところ、IMEの開発はすでに支那にシフトしてしまっており日本からは手が出せない、個人的にはATOKに切り替えようと思っている、などの返答があったとしている。

開発姿勢

日本語の変換機能は日本語OSにとって重要なユーザーインターフェイスとなるはずで、しかもMicrosoftはソフトウェアメーカーなのである。ライバル製品に乗り換えたいという従業員が出てくるような製品が一般のユーザーに喜ばれるわけもない。

開発を日本に戻し、性能向上や日本人の手になじむソフトウェアを作ることが、本来ならばソフトウェアメーカーの仕事のはずである。

しかし、結局Microsoftはアメリカの会社に過ぎず、アルファベット言語以外にはあまり関心が無いのである。同じ漢字を使っているし、支那で作ったほうがコストも安く上がる、程度にしか考えていない。

対抗

かつては様々な製品があったが、標準搭載されていて無料で(OSの値段だけで)使えるものに性能だけでは太刀打ちできず、対抗製品は次々と戦線を離脱した。今ではATOKしか残っていない。

いくらMS-IMEの性能が悪いとはいえ、少なくとも既存のオープンソースソフトウェアの実装はMS-IMEにすら劣り対抗になっていないのが現状である。

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