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ルーティングを安定化するための方法の一つ。
距離ベクトル方式のルーティングプロトコルでは、通常、ルーターは自分が到達可能なネットワーク全てに関する情報をRIPなどで隣接ルーターに定期的に送信し、ルーティングテーブルを更新しあう。これをレギュラーアップデートという。
さて、この状態では、ルーターAはルーターDへのルートをルーターBとするが、ルーターBはルートDへのルートをルーターAとしてしまう。
こうなるとルーターDへのパケットは、ルーターAとルーターBの間でループしてしまう。これがルーティングループである。
そこで、発案された技術の一つがスプリットホライズンである。
その方法は大変シンプルであり、隣接ルーターから貰ったルート情報は、そのルーターに対して広告しない、というものである。
シンプルでありながら効果は劇的で、これによってネットワーク障害時のルーティングの不安定が早く収束する。
ルーターDの故障を検出したルーターCは、ルーターBに対しメトリック値16を広告する。この直前に、ルーターBはルーターAに対し、正常だった頃のルートを広告したとする。この状態では、ルーターDの故障を知っているのはルーターCとルーターBだけである。
一定時間後、ルーターAはルート情報をルーターBに広告するが、ルーターBから貰ったルーターDのルートは広告しない。従ってルーターBのルートDに対するルーティングテーブルは汚染されない。
一定時間後、ルーターBはルーターDのメトリック値16をルーターAへと送信する。これにより、ルーターA、B、Cに、晴れてルーターDの故障の旨が周知されるのである。
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