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たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約

辞書:文化用語の基礎知識 法律用語編 (LLAW)
読み:たばこのきせいにかんする・せかいほけんきかん・わくぐみじょうやく
外語:WHO FCTC: WHO Framework Convention on Tobacco Control 英語
品詞:固有名詞
2009/03/25 作成
2011/11/30 更新

WHOによる、煙草を規制するための枠組みを定めた条約。

締約

日本国政府は、この条約に署名することを閣議決定し、署名した。

締約国は、次のような義務が課される。

  • 発効から3年以内に、煙草健康被害の過小表示を禁ずること
  • 発効から3年以内に、包装面積の3割以上を用いて健康被害の警告表示をすること
  • 発効から5年以内に、煙草の広告を全面的に禁ずること
  • 煙草の煙に晒されない環境を作るためのガイドライン作成
  • その他、増税、未成年者の購入の防止措置等

厚生労働省は2008(平成20)年に検討会を設置し、2009(平成21)年3月に原則全面禁煙との報告書をまとめた。

発効から5年は2010(平成22)年2月であり、この日までに厳格な禁煙法の制定が期待されたが、立法化は遅れている。

趣旨

長い前文において、次のようなことが述べられている。

  • 煙草は公衆の健康に深刻な害を及ぼす世界的な問題であること
  • 全ての国が国際的対応に参加する必要があること
  • 煙草の煙に晒されることは、健康、社会、経済、環境に破壊的な影響があること
  • 煙草の煙で疾病、障害を引き起こすことが科学的証拠で明白に証明されていること
  • 煙草への依存は主要な国際的疾病分類において一つの疾患に分類されること
  • 出生前に煙草の煙に晒されると児童の健康や発育上の条件に悪影響を及ぼすことは明白な化学的証拠があること
  • 煙草の需要減少への取り組みが必要であること

参加国は以上を正として閣議決定し、そして署名している。

各国はこの条約に従い、立法措置を行なうことになる。

沿革

日本での沿革は以下の通り。

  • 2003(平成15)年5月21日: ジュネーブで作成
  • 2004(平成16)年3月9日: ニューヨークで署名
  • 2004(平成16)年5月19日: 国会承認
  • 2004(平成16)年6月8日: 受諾書寄託
  • 2005(平成17)年2月2日: 公布及び告示(条約第3号及び外務省告示第68号)
  • 2005(平成17)年2月27日: 効力発生

目的

この条約の最終的な目標は、覚せい剤麻薬と同様に、煙草を地球上から撲滅することである。

条約の邦訳文では、次のように記述されている。

第三条 目的

この条約及び議定書は、たばこの使用及びたばこの煙にさらされることの広がりを継続的かつ実質的に減少させるため、締約国が自国において並びに地域的及び国際的に実施するたばこの規制のための措置についての枠組みを提供することにより、たばこの消費及びたばこの煙にさらされることが健康、社会、環境及び経済に及ぼす破壊的な影響から現在及び将来の世代を保護することを目的とする。

条件

規制について、際限は設けられていない。「禁煙法」を制定し、一切の喫煙を禁じても良い。

条約の邦訳文では、次のように記述されている。

第二条 この条約と他の協定及び法的文書との関係

1 締約国は、人の健康を一層保護するため、この条約及び議定書によって求められる措置を超える措置を実施することが奨励され、また、これらのいかなる文書も、その規定と両立し、かつ、国際法に適合する一層厳しい条件を締約国が課することを妨げるものではない。

規制内容

様々な方法や条件が示されているが、概ね次のような内容である。

  • 煙草の危険性を啓蒙すること (第四条)
  • 煙草規制を実施すること (第五条)
  • 煙草需要を減らすため増税すること (第六条)
  • 価格以外にも煙草需要を減らす方策を実施すること (第七条)
  • 公共の場所を禁煙とし、煙から国民を保護すること (第八条)
  • 煙草のラベルに、大きく健康への悪影響を明示すること (第十一条)
  • 煙草の悪影響を啓蒙および教育すること (第十二条)
  • 煙草の広告、販売促進、後援の禁止をすること (第十三条)
  • 煙草依存患者のための治療やリハビリ (第十四条)
  • 煙草規制のため、刑事罰や民事罰等、立法措置の促進の検討 (第十九条)

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