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テトリスの版権に関する2つの事件のこと。
1989(平成元)年4月、セガは15日発売予定として量産に入っていたアーケード版テトリスのメガドライブ移植版の発売を急遽中止し、その後廃棄処分をしてしまった。
テトリスに関するライセンス管理を行なっているのは、ソ連外国貿易協会、通称ELORGである。セガはテトリスに関するライセンスをELORGから直接受けたわけではなく、欧米で家庭用ゲーム機向けにテトリスを販売しているテンゲンから受けていた。そのテンゲンは親会社であるアタリから、そしてアタリはイギリスのミラーソフトから、ミラーソフトはハンガリーのアンドロメダソフトから、そのアンドロメダソフトがELORGから直接のライセンスを受けていた。
ところが、アンドロメダソフトがライセンスを受けていたのは "IBMパソコン互換機用" のみのテトリスの権利であった。ライセンスが伝言ゲームよろしく拡大解釈された末に生まれた誤解である。
セガの動きとはまったく別に、任天堂はゲームボーイ用のテトリスのライセンスを受けるべく独自に調査していたところ、上記のような関係を知り、3月に改めて "家庭用ゲーム機全般" に対するライセンスをELORGから直接受けた。4月、受けたライセンスを元に任天堂はテンゲンを著作権侵害でサンフランシスコ連邦地裁へ訴え、勝訴している。もしもセガがメガドライブ向けテトリスの発売を強行していたら、同様に裁判となり敗訴していたであろう。
この事件は、セガ派のゲーマーが任天堂を毛嫌いするようになった決定的な出来事だったというが、前述の通り当時の事実関係をよく調べてみると、これは完全なセガ側のミスであり、セガ自身もそれを認めている。
時は過ぎて1999(平成11)年、任天堂から上記のライセンスを譲り受け管理しているBPS社が突然「ひとつのプラットホームにはひとつのテトリスのみ」という方針を打ち出した。今度はプレイステーション版「テトリス・ザ・グランドマスター」をすでに開発していたアリカがライセンスを受けることが出来なくなり、開発停止、発売は無期延期となってしまった。
セガ版のテトリス、アリカ版のグランドマスターと、アーケード版でゲーマーに対して非常に高い評価を受けているテトリスに限って、版権の問題でコンシューマーへの移植が実現していない。それどころかBPS社によるなんら工夫の無い評判の悪いテトリスのみが発売され続けている状況が続いている。
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