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エトキシキン

辞書:科学用語の基礎知識 化学物質編 (NSUB)
読み:エトキシキン
外語:ethoxyquin 英語
品詞:名詞
2006/03/24 更新

アメリカのモンサイト社により開発された、ゴムの固定剤。食品添加物としては酸化防止剤として利用される。

分子式C14H19NO、分子量217.31。融点約0℃、沸点123℃〜125℃(2mmHg)。CAS番号91-53-2。

科学名は6-Ethoxy-2,2,4-trimethyl-1,2-dihydroquinoline。

常温常圧では黄色の液体。

他のCAS番号に、8047-04-9、8047-14-1、が知られる。

フリーラジカルを捕獲し、酸化反応を阻害する機能がある。

その機能から、食品添加物として使うと食品中の脂肪や不飽和脂肪酸ビタミン類の酸化を抑制でき、食品の劣化を防ぐことができる。

脂肪が酸化すると過酸化脂質ができ、これは細胞に害があることが知られるが、エトキシキンはそれを予防できる。但しエトキシキン自体の害も指摘されており、どの程度使うのが安全なのかは議論の対象である。

毒性

殺虫剤農薬除草剤などにも使われる。ベトナム戦争で散布された枯葉剤の原料ともなった、なる論も散見されるがこれは誤りであり、枯葉剤の主成分なのではなく、枯葉剤の酸化防止剤として使われた成分の一つに過ぎない。

一説によると、摂取すると、胎児毒性、流産、発がん等の弊害が報告されているらしく、この件は広く流布されているが、証拠不十分であり、検証が必要である。

安全性

FAO/WHOは一日許容摂取量(ADI)を0〜0.06mg/kg体重/日に設定している。

日本では、食品添加物としても、農薬としての使用も認められていない。但しペットフードには利用できる。アメリカでは食品添加物として利用されている。

発がん性変異原性催畸形性は、いずれもあるだろうと予想されるものの、検証不十分である。

関連する用語
農薬
殺虫剤

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