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重力波

辞書:科学用語の基礎知識 天文学編 (UAST)
読み:じゅうりょくは
外語:gravitational wave 英語 , gravity wave 英語
品詞:名詞
2000/11/27 作成
2016/02/15 更新

時空の歪みが波動として伝播する現象のこと。「時空の波」や「時空の音」とも言われる。

アルベルト・アインシュタイン一般相対性理論によると、物質エネルギーの周辺の空間は歪みを生ずる。物質が運動をすると空間の歪みの様子が変化し、それが波として伝搬する。これが重力波である。

中性子星ブラックホールの連星系で互いが衝突や合体した際、あるいはビッグバンのような、大きな質量エネルギー変動が重力波の発生源と考えられている。

速度

アインシュタインは、その伝播速度が光速と等しいとしている。

電磁波と同じ波動現象である重力波は、電磁波と同様に伝播する空間の歪みであるとしている。

観測

提唱された20世紀より重力波の研究は続いていたが、直接観測は長く実現しなかった。

初めて重力波の検出に成功し、実在を証明できたのは、重力波観測所「LIGO」観測チーム、リフォルニア工科大学、マサチューセッツ工科大学の共同研究チームである。

2015(平成27)年9月14日、ワシントン州ハンフォードとルイジアナ州リビングストンに設置されているレーザー干渉計型重力波検出器「LIGO」(Laser Interferometer Gravitational-Wave Observatory)が重力波を検出した。観測データ解析により、日本時間で2016(平成28)年2月12日未明、重力波が検出されたことが発表された。

今回検出された重力波は、約13億年前に太陽の29倍と36倍の質量を持つ二つのブラックホールが合体して一つになった際、太陽3個分の質量がエネルギーに変換されて放出されたものだった。今回のLIGOの観測では重力波源の方向を特定できなかったが、ビングストンがハンフォードより7ミリ秒記録が早かったため、南半球側の空域からのものと推定されている。

重力波観測については、他にイタリアのピサに建設された欧州のVIRGO干渉計が2007(平成19)年より稼働中のほか、日本にも飛騨市神岡町に大型低温重力波望遠鏡KAGRAも2016(平成28)年に完成した。将来的には国際共同研究により発生地点の特定なども可能になると期待されている。

用語の所属
波動
関連する用語
重力
一般相対性理論
エネルギー

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