音声多重放送

読み:おんせい・たじゅう・ほうそう
品詞:名詞

一つの放送電波に、複数の音声が多重化されている放送。

目次

FMラジオ放送や地上アナログテレビジョン放送などはモノラルとして始まり、電波の型式F3Eとなる。

アマチュア無線のFMなど、モノラルで充分な需要では、いまもこのモノラルF3Eが運用されている。

これに対し、ステレオ放送などを可能とするため技術的な拡張がなされ、これを総じて音声多重放送という。音声多重放送の電波の型式はF8Eとなる。

現在のデジタル放送でも音声多重放送に対応しており、日本の仕様ISDBでは最大で8チャンネルまでの音声に対応している。

電波法施行規則では、次のようなものが定義されている。

  • 超短波音声多重放送
  • テレビジョン音声多重放送
    • 標準テレビジョン音声多重放送
    • 高精細度テレビジョン音声多重放送

このうち、超短波音声多重放送(FMラジオの定義は次の通りである。

第一章 総則

(定義等)

第二条 電波法に基づく命令の規定の解釈に関しては、別に規定せられるもののほか、次の定義に従うものとする。

二十八の五 「超短波音声多重放送」とは、超短波放送の電波に重畳して、音声その他の音響を送る放送であつて、超短波放送に該当しないものをいう。

2チャンネル目

既に1チャンネルの音声チャンネルがあるので、ここにもう1チャンネルを追加することになる。

但し既存の機器との互換性を考慮し、モノラルにしか対応していない機器では両方の音声を混合したモノラル音として聞こえる必要があった。

従って、ステレオ放送は、左信号(L)と右信号(R)を加算した和信号(L+R)と、同じく減算した差信号(L−R)を作り、これを多重化することで実現している。このような信号はステレオ複合信号と呼ばれる。

受信側では、和信号と差信号の和から左の音を、和信号と差信号の差から右の音を作り出す。

  • 左(L)の音 → 和信号(L+R) + 差信号(L−R) → L+R+L−R → 2L
  • 右(R)の音 → 和信号(L+R) − 差信号(L−R) → L+R−L+R → 2R

各々を2で割れば、元のLとRが得られる計算になる。

ステレオ

二つの音声チャンネルを同時に利用したものが、「ステレオホニツク放送」いわゆるステレオ放送である。

電波法施行規則に定義がある。

第一章 総則

(定義等)

第二条 電波法に基づく命令の規定の解釈に関しては、別に規定せられるもののほか、次の定義に従うものとする。

二十六 「ステレオホニツク放送」とは、中波放送、超短波放送又はテレビジョン放送であつて、その聴取者に音響の立体感を与えるため、左側信号及び右側信号を一の放送局(放送をする無線局をいう。)から同時に一の周波数の電波により伝送して行うものをいう。

アナログ放送時代も、音楽、スポーツ、映画、ドラマなどで活用されていた。

副音声

用途

左右2チャンネルの音声をそれぞれで分離し、全く異なるモノラル音声×2種類とする放送である。

音声多重放送であるという情報が信号の中にあり、テレビ受像機はこの信号を認識して、主音声だけ、副音声だけ、という選択を可能としている。

例えば野球中継で、主音声はアナウンスあり、副音声はアナウンスなしで球場の音だけ、といった用途がある。

また、副音声で説明を放送する例もある。

二ヶ国語放送

二ヶ国語放送は、海外映画や海外ドラマの放送などで使われており、これも音声多重放送の一種である。

主音声は日本語の吹き替え音声とし、もう片方を外国語(オリジナルの言語)の音声としたものをいう。

関連する用語
二ヶ国語放送

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