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ウラン233

辞書:科学用語の基礎知識 原子元素・名称編下 (NELEMN7)
読み:ウラン・にひゃくさんじゅうさん
外語:233 U 英語
品詞:名詞
2013/05/25 作成
2013/08/18 更新

ウラン同位体の一つ。

天然には存在しない。しかし、熱中性子(低エネルギー中性子)で効率良く核分裂する、核燃料の一つである。

ネプツニウム系列の崩壊生成核種であるほか、トリウム232は中性子を吸収してβ崩壊(β崩壊)するとウラン233に転換する特徴がある。

核燃料化

豊富に産出するトリウムから核燃料ウラン233を生成することができるため、これを原子力発電に使うことが研究されている。

トリウム燃料サイクルと呼ばれており、トリウム熔融塩炉などが研究されている。

生体への影響

科学技術庁告示第五号 平成十二年科学技術庁告示第五号(放射線を放出する同位元素の数量等)における、ウラン233の実効線量係数(ミリシーベルト/ベクレル)は、次のとおりである。

  • 吸入摂取した場合 (六フッ化ウラン、フッ化ウラニル、硝酸ウラニル等の六価の化合物) 6.6×10−4
  • 吸入摂取した場合 (三酸化ウラン、四フッ化ウラン、四塩化ウラン等の難溶性の化合物) 2.2×10−3
  • 吸入摂取した場合 (二酸化ウラン、八酸化三ウラン等の不溶性の化合物) 6.9×10−3
  • 経口摂取した場合 (四価のウラン化合物以外の化合物) 5.0×10−5
  • 経口摂取した場合 (二酸化ウラン、八酸化ウラン、四フッ化ウラン等の四価の化合物) 8.5×10−6

つまり、四価以外の化合物10,000ベクレルを経口摂取した時の実効線量は0.50ミリシーベルト(500マイクロシーベルト)である。

用語の所属
ウラン
同位体
関連する用語
トリウム熔融塩炉

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