ヒドラジン

読み:ヒドラジン
外語:hydrazine 英語 , hidrazin/o エスペラント
品詞:名詞

ロケット・ミサイルの液体燃料の一つ。

目次

基本情報

ヒドラジン
ヒドラジン

誘導体、関連物質の例

還元剤

強力な還元剤であり、四酸化窒素、過酸化水素硝酸のような酸化剤と激しく反応する。

また、中程度の強塩基である。

腐食性があり、また肝臓腎臓中枢神経系などに影響を与えるほか、暴露すると死に至ることがある。発がん性もあり、取り扱いには厳重な注意が必要である。

ロケット・ミサイル燃料

猛毒ではあるが、四酸化窒素を混ぜるだけで燃えるため複雑な点火機構が不要で、信頼性が高く、ロケット黎明期から使われている。しかもヒドラジン・四酸化窒素ともに常温で液体なので、面倒な極低温管理なども不要であるなど、とても扱いやすい。但し、液体酸素液体水素よりも性能が落ちるため、ロケットのサイズを小型化したい場合などには不向きである。

打ち上げ失敗時の被害が甚大となるため、新型のロケットなどでは使用されなくなって来ているが、ロシアのプロトン、支那長征、欧州のアリアン4や、アリアン5の第二段、日本でも1970年代のLS-Cロケットの二段目に使われている。

ヒドラジンの代わりに非対称ジメチルヒドラジンを使う場合や、両者の混合を使う場合もある。

安全性

適用法令

  • 毒物及び劇物取締法(毒物及び劇物指定令)
    • 毒物 (ヒドラジン)
    • 劇物 (ヒドラジン一水和物及びこれを含有する製剤。ただし、ヒドラジン一水和物三〇%以下を含有するものを除く)

危険性

  • 引火点: 38℃(密閉式)
  • 発火点: 24℃(錆鉄の上)〜270℃(ガラス表面)
  • 爆発限界: 1.8〜100vol%(空気中)

有害性

  • 刺激
    • 腐食性: 眼、皮膚、気道、肺などに対し腐食性を示す
    • 刺激性: (該当資料なし)
    • 感作性: (該当資料なし)
  • 毒性

環境影響

  • 分解性: (該当資料なし)
  • 蓄積性: (該当資料なし)
  • 魚毒性: 水生生物に対して毒性が非常に強い

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