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1997(平成9)年2月にApple ComputerがNeXTを買収し、次世代Mac OSとして開発されていたオペレーティングシステム、OS X(テン)の開発コードネーム。
すでに旧世代OS化していた従来のMac OSとは根本から異なり、Mach 2.5マイクロカーネルを採用し、4.4BSDのシステムが搭載され、その上にNextで開発されたOpenStep仕様準拠のAPI上で従来のMac OSと互換性のあるインターフェイスが搭載される予定だった。
"UNIX上で駆動するMacインターフェイス" とも言えるこの仕様はCoplandで既に致命的なほどにOS開発戦略に失敗していたApple ComputerにとってモダンOSの機能を急ピッチで強引に取り込むための唯一の手段と思われるが、APIに互換が無いために従来のMac OS用のアプリはそのままでは動作しないという欠点も持っていた。そのため、Rhapsodyはサーバーおよびハイエンド向けのMac OSとして用意し、それと別に従来のMac OSもコンシューマー向けにアップデートしていくという戦略的なアナウンスがされていた。
当時既にWindowsに大幅な遅れを取っていたApple Computerにとって戦略上非常に重要な製品となるはずだったが、当時のApple Computer自体の経営難や七転八倒した次世代Macintoshの設計方針等多くの迷走の中で結局Rhapsody開発計画は1998(平成10)年5月時点で中止され、Apple ComputerのOS戦略から除外された。その後、Rhapsodyとは全く別にRhapsodyと従来のMac OSの両方の要素が混ざったMac OS Xが開発された。
開発中止時点で、Rhapsodyはパブリッシングアプリケーション用サーバープラットフォーム "Mac OS X Server" としてIntelとPowerPC用に1999(平成11)年2月にリリースされた。このバージョンのRhapsodyは、あくまでサーバーのプラットフォームでしかなく、Macintosh用アプリケーションを動かすための製品ではないため、通常のユーザーとは全く無縁である。
Rhapsodyの開発中止に関してApple Computerは、「Rhapsodyの戦略は、すべてのソフトウェアを新規の今までとは全く異なるAPIに移植することを意味していた。計画は不完全なままに終わったが、RhapsodyはMac OSの開発者らが望んでいたものではなく、それで計画を変更したのだ」とコメントしている。
なお、Machマイクロカーネルや4.4BSDの機能、OpenStep仕様などの各種技術はそれぞれが今後のMac OS開発に引き継がれるとしている。いくつかは実際のMac OS XのコアであるDarwinでも採用されている。
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