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サイトローカルユニキャストアドレス

辞書:通信用語の基礎知識 通信技術中編 (CTTRAN)
読み:サイトローカルユニキャストアドレス
外語:Site-Local Unicast Address 英語
品詞:名詞
2011/02/03 作成
2016/04/27 更新

IPv6アドレスの一つで、同一サイト内でのみ有効となるIPv6ユニキャストアドレスのこと。

IPv4における、プライベートIPアドレス(192.168.0.0/16のようなもの)に相当する。

インターネットに接続されていないネットワーク内で、自由に利用できるIPv6アドレスとして定義された。

利用は、特定のサイト内に限定される。また、アドレス構造にサイト自体を識別する情報が存在しないため、異なるサイトでアドレスが重複する可能性がある。

2004(平成16)年9月にRFC 3879によって廃止された。

範囲

次の範囲が定義されていた。

  • fec0::/10

具体的には、次の範囲である。

  • 開始: fec0:0000:0000:0000:0000:0000:0000:0000
  • 終了: feff:ffff:ffff:ffff:ffff:ffff:ffff:ffff

約3323溝個分の領域があり、IPv6全アドレス空間のうち、1/1024を占めるアドレス空間であった。

構造

2003(平成15)年4月に発行されたRFC 3513で、先のRFC 2373は破棄されて新たな割り当てポリシーが決定した。これが現行のルールとなっている。

  • 10ビット: 形式プリフィックス (1111111011)
  • 54ビット: サブネットID
  • 64ビット: インターフェイスID

プリフィックスは2進数で1111111011であり、従ってこのアドレスはFEC0::/10となる。

廃止

IPv4で言うところのプライベートIPアドレスとほぼ同じ発想の仕様だった。これは同時に、IPv4の頃の問題点をそのままIPv6に持ち込むことを意味していた。

中でも、スコープ(サイト境界)の定義があいまいになることと、サイトの併合時に重複が発生することが問題視された。特に後者はNATを助長することとなり、NATを毛嫌いするIPv6開発メンバーから嫌われたことが廃止の主たる理由だった。

ローカルアドレス自体は必要と言う認識から、この代わりとして提案されたものが、ユニークローカルユニキャストアドレスである。

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