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反粒子

辞書:科学用語の基礎知識 素粒子・用語編 (NPARTY)
読み:はんりゅうし
外語:antiparticle 英語
品詞:名詞
2002/09/20 作成
2009/12/25 更新

反物質を構成する基本的な単位となる微細な粒子の総称。「反素粒子」とも。

物質を作る素粒子と比較して、電荷のみが正反対となるが、質量やスピンなどの性質は全く同じ、となる粒子をいう(但し、寿命などは異なることもある)。

このように、粒子と反粒子を互いに逆にして同じに見える状態を、「C(チャージ)が保存されている(C対称性を持つ)」という。

反転

C対称性がある状態では、電荷の符号を逆にするだけで、物質と反物質が反転する。しかし電荷を持たない物質の場合、チャージ変換しても元と変わらない。このようなものを「マヨラナ粒子」という。

実際には、電荷以外にも様々な要素が存在し、それらが反転するために、電荷を持たない粒子であってもマヨラナ粒子にはならず、電荷は同じだが元の素粒子とは異なる反粒子となるものもある。

反粒子

例えば、電子の反粒子は陽電子陽子の反粒子は反陽子中性子の反粒子は反中性子である。

中性子も反中性子も電荷は持っていないが、それを構成する3個のクォークに反粒子が存在する(反クォークがある)ため、反中性子が存在する。中性子と反中性子は異なる粒子である。

反原子核

反粒子同士が結合し、反原子核を作ることができる。例えば、反陽子と陽電子で、反水素原子を作ることに成功している。

反粒子は、通常の粒子と衝突すると対消滅を起こし、全ての質量はエネルギーに変換され放出される。

特殊相対性理論において空間に相対するものは時間だが、量子力学と結びつくと反粒子の説明が出来る。反粒子は「時間を逆行」しているのである。

スピン量子数

反物質

反粒子であっても、基本的な性質は物質を作る素粒子と同じである。

スピン量子数についても、素粒子と何一つ変わるところはない。

回転の勢い

反ハドロンは、反クォークと呼ばれる反粒子から成り立っている。ここから、反物質は反クォークと反レプトンで構成されると言うことができ、更に反ゲージ粒子の存在も反物質に大きな影響を与えている。

これら反粒子は反ボース粒子と反フェルミ粒子に分けられるが、その違いはスピンにある。反粒子は自転しており、反粒子によって固有の回転の勢い(スピン量子数=スピン角運動量)を持つ。量子論での値は飛び飛びでディジタル風の表現になるが、スピンもまた同様であり、量子はある定数の1/2の倍数でしか回転の勢いを持つことができない(0、1/2、1、3/2、2、…)。

整数と半整数

整数(0、1、2、…)のスピンを持つものを反ボース粒子、半整数(1/2、3/2、5/2、…)のスピンを持つものを反フェルミ粒子という。

反ボース粒子は反ゲージ粒子や反中間子のように相互作用(力)の伝達に機能し、反フェルミ粒子は反陽子反中性子陽電子、反ニュートリノのように反物質を形作る。この性質は、スピンの違いによって生じている。

超対称性変換

超対称性変換は、ある粒子のスピンを1/2だけずらす操作をいい、これによって生まれると予言される粒子を超対称性粒子という。但し、現時点では一つも見つかっていない。

この操作により、従来反ボース粒子だったものは反フェルミ粒子の性質を獲得することになる。

例えば、反ゲージ粒子のグルーオン(グルーオンは素粒子と反粒子が同一)であれば、電荷0、色の電荷2種類、弱い電荷0、スピン1、という特徴がある。これを超対称変換すると、電荷などは同一で、スピンのみ1/2となった反フェルミ粒子、グルイーノ(グルイーノは素粒子と反粒子が同一)となる。

天文学では超対称性粒子は暗黒物質(ダークマター)の一つと考えられており、研究が進められている。

関連する用語
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