紫

読み：むらさき
外語：purple

, purpur/o

品詞：名詞

色の一つ。日本の伝統的な虹の七色では藍色に次ぐ七番目の色である。

概要

赤と青の中間色で、寒色の一つである。

葡萄や茄子の皮の色で、これはアントシアニンの色である。

日本語の色名「紫」とは、ムラサキ科の植物のムラサキ(紫草)に由来する。茎や葉は普通の緑色だが、根が暗紫色をしており、生薬の「紫根(しこん)」として使われている。

これが古くから染料としても使われ、ここから、紫根で染まった色を「紫」と呼ぶようになった。

紫根の色素成分はナフトキノン誘導体で、紫根から「シコニン」と呼ばれている。

人により差はあるが、概ね波長にして430nm〜380nm程度までが紫とされる。

紫よりも波長が長く(周波数が小さく)なると、色は、虹の七色においては藍色へと変わっていく。

紫よりも波長が短い(周波数が大きい)電磁波を紫外線という。これは目に見えないので、色自体は透明である。

固定抵抗器の色帯では、紫は7を意味する。

清少納言の随筆「枕草子」において、「春」は、次のように描かれている。

春はあけぼのやう〳〵しろく成り行く山ぎはすこしあかりて むらさきだちたる雲のほそくたなびきたる

各本により異なるが、よく引用に使われる三巻本系では、上記のように書かれている。

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