5-MeO-MIPT

読み:ファイブ・メオ・ミプト
外語:5-MeO-MIPT 英語
品詞:固有名詞

幻覚剤覚醒剤の一種と考えられるが、単なる覚醒剤ではなくLSDに近い幻覚剤でもある。都内を除き、合法ドラッグ(脱法ドラッグ)として使われている。

目次

  • 組成式: C15H23N2O
  • 融点: (該当資料なし)
  • CAS番号: 96096-55-8
  • 化学名:
    • 5-Methoxy-N-methyl-N-isopropyltryptamine
    • N-[2-(5-methoxy-1H-indol-3-yl)ethyl]-N-methylpropan-2-amine

色や風味等は不明。

ベンゼン環から伸びる腕の窒素にイソプロピル基が二つ付いたものが5-MeO-DIPTで、このうちイソプロピル基の一つをメチル基に変えたものが5-MeO-MIPTである。

側鎖の一部が異なるだけで、実質的に同様の薬効があるものと考えられているが、構造が異なるため、現時点では合法である。

薬効薬理

依存性はない。

マジックマッシュルームに含有する麻薬幻覚剤であるサイロシンやサイロイビンと化学構造が類似しており、服用すると幻覚作用、興奮作用等の症状を来す。

トリプタミン系薬剤の一種で、脳内セロトニンの再吸収を抑制するセロトニン神経毒に分類される毒物である。これによりセロトニン症候群という「病気」を人為的に引き起こし、それを快楽として味わうことができる。

多幸感に満たされる、皮膚感覚が鋭敏になる、などの効果が見られるが、吐き気や震えなどの副作用がある。時々これを摂取して救急搬送される人もおり、5-MeO-DIPTと同様に死亡事故も多くあったらしい。

5-MeO-MIPTは、5-MeO-DIPTと同様にドラッグの前躯体(プロドラッグ)と考えられる。5-MeO-MIPT自体は恐らく、このままでは分子量が大きいため血液脳関門を通過できない。これが肝臓で分解され、トリプタミンとなって血液脳関門を突破し、脳に影響を及ぼすと考えられる。トリプタミン自体の作用は短いが、肝臓で次々と作られるため長時間「キメて」いられるものと考えられる。

用法用量

口や直腸から接種する他、フリーベースをスニッフ、または喫煙で用いられることもあった。

一回分の標準使用量は不明。末端価格も不明。

ある情報によれば、14〜18mg服用で、効果発生まで30分前後、効果は7時間程度とされる。

規制

5-MeO-DIPTと交代してアダルトショップやインターネット通販で売られるようになり、合法の娯楽用ドラッグ、媚薬(セックスドラッグ)として使われた。

  • 2005(平成17)年4月1日: 東京都薬物の濫用防止に関する条例施行
  • 2005(平成17)年5月25日: 5-MeO-MIPTが条例の知事指定薬物に指定される
  • 2005(平成17)年6月1日: 条例による規制が施行

現在、都内においては、使用はもちろん単純所持も条例違反となった。製造・販売・所持などの罰則は、1年以下の懲役または50万円以下の罰金である。

コメントなどを投稿するフォームは、日本語対応時のみ表示されます


KisoDic通信用語の基礎知識検索システム WDIC Explorer Version 7.04a (27-May-2022)
Search System : Copyright © Mirai corporation
Dictionary : Copyright © WDIC Creators club