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H-ⅡAロケット21号機

辞書:科学用語の基礎知識 天文学ロケット編 (UROCKET)
読み:エイチトゥーエイ・ロケット・にじゅういちごうき
外語:H-IIA F21: H-IIA Launch Vehicle No.21 英語
品詞:固有名詞
2012/02/16 作成
2014/01/23 更新

宇宙航空研究開発機構(JAXA)(かつてのNASDA)により開発されたH-ⅡAロケットの21号機で、本番 第19号機。

H-ⅡAロケットの第21号機であり、日本の大型液体燃料ロケット第54号機である。

「H-ⅡA・F21」とも呼ばれる。

2012(平成24)年5月18日種子島宇宙センター大型ロケット発射場より打ち上げられた。

ロケットの仕様

ペイロード(積載物)

  • 第一期水循環変動観測衛星「しずく」(GCOM-W1)
  • 韓国多目的実用衛星3号機(KOMPSAT-3)
  • ピギーバック衛星(小型副衛星)
    • 小型実証衛星(SDS-4)
    • 鳳龍弐号

気象

ロケット打ち上げ時の天候は晴れ、西北西の風4.9m/s(4m/cBeat)、気温18.7℃であった。

計画

2012(平成24)年3月21日に具体的な計画が発表された。

  • 打ち上げ予定日時: 2012(平成24)年5月18日01:39(17日@735)〜2012(平成24)年5月18日01:42(17日@737)
  • 打ち上げ予備期間: 2012(平成24)年5月19日〜2012(平成24)年6月31日 (打ち上げ予備期間の打ち上げ予定時間帯は、打ち上げ日毎に設定する)

天候もよく、延期なく予定通り打ち上げられた。

沿革

  • 2012(平成24)年5月18日01:39(17日@735): リフトオフ
  • X+1分50秒: 固体ロケットブースター(SRB-A) 燃焼終了
  • X+2分5秒: 固体ロケットブースター(SRB-A) 分離
  • X+4分4秒: 衛星フェアリング 分離
  • X+6分30秒: 第1段主エンジン燃焼停止(MECO)
  • X+6分39秒: 第1段・第2段 分離
  • X+6分48秒: 第2段エンジン始動(SEIG)
  • X+15分13秒: 第2段エンジン燃焼停止(SECO)
  • X+16分3秒: KOMPSAT-3分離
  • X+19分8秒: 下部衛星フェアリング分離(アダプタ部)
  • X+19分13秒: 下部衛星フェアリング分離(シリンダ部)
  • X+22分59秒: 「しずく」分離、打ち上げ成功
  • X+33分7秒: 小型副衛星(SDS-4)分離
  • X+49分47秒: 小型副衛星(鳳龍弐号)分離

今回は、日本のロケットとしては初の、海外からの打ち上げ受注に対応したロケットとなった。それも、南鮮のスパイ衛星である。

このため、打ち上げのメインは国産の、しかもかなり物凄い性能をもった衛星「しずく」だったが、日本ではNHKも含めて「しずく」の件は殆ど報じられず、「南鮮の衛星打ち上げ成功」のみが大きく報道された。日本のマスメディアは、既に日本のマスメディアでないことが改めて証明された。

なお、このロケットは商業打ち上げであることから、打ち上げ費用については非公開となった。これまでのコストから、ロケット側コストは約100億から110億円程度とみられる。

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