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OpenBSD

辞書:電算用語の基礎知識 OS編 (PNOS)
読み:オープンビーエスディー
外語:OpenBSD 英語
品詞:固有名詞
2000/06/21 作成
2014/05/09 更新

386BSD4.4BSD-Liteをベースに、NetBSDから生まれたオープンソースBSDの一つ。

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南アフリカ出身カナダ在住のプログラマー、シオ・デ・ラット(Theo de Raadt)により開発が始められたBSDである。

氏はかつてNetBSDの主要開発者だったが、態度が悪いあるNetBSDユーザーと折が合わなかった。NetBSD開発者グループからも責められることとなり、結果、喧嘩別れすることになる。ここに至る経緯は、今も氏のページでcoremail(迷惑メール)と題して公開されている。

かくしてTheoは独立、OpenBSDを樹立した。NetBSDとの違い、つまりセールスポイントをどこに置くかは後付けであり、これが今OpenBSD最大の特徴である「セキュリティ」となった。このセキュリティ性能の高いBSDは偶然の産物だが、怪我の功名であるともいえる。

セキュリティ

OpenBSDの基本コンセプトはセキュリティである。このため、セキュアなサーバーを立てたい時、FreeBSDなどより、少しだけ手が抜けるらしい。

他のBSD系のOSに比べ、脆弱性が出ないようなコーディングが徹底して行なわれているのが特徴である。特に、バッファーオーバーフローを避けることはdjbなどと同様の努力がなされており、strcpyの代替としてstrlcpy、strcatの代替としてstrlcatなどの関数を用意している。

また、デフォルトインストールでは殆どのサービスが停止されている。これまでに、デフォルトインストールで発生したリモートセキュリティホールが二つしかないことが売り文句にもなっている。それぞれ、OpenSSHとIPv6スタックで発生していた。

コンセプト

FreeBSDなどと違って多機能を目指してはおらず、地道なバグ修正等を日々行なっているようだが、OpenBSDから他のBSD系のOSに移植された機能も多い。

SSHの実装の代表であるOpenSSH、パケットフィルターのPF(Packet Filter)などは、元々はOpenBSD用の実装として登場したが、いまでは他のBSDにも移植されて使われている。

GPLコード排除

OpenBSDで最も評価されるべきことは、GPLコードの排除を黙々と進めていることである。

GNUコマンド類を、次々とBSDライセンスのものに置き換えている。BSDライセンスであればソースの開示が不要なので、商用ソフトウェアなども作りやすく、GPLに縛られていて安心して使えないLinuxなど以上に、商用ソフトウェアが揃う可能性がある。

目下最大の課題はGCCの後継である。FreeBSDはclang/LLVMを選択したが、OpenBSDはそれより前に、Portable C Compiler(PCC)の導入が試みられていた。FreeBSD等でclang/LLVMが実用化されたことから、将来的にOpenBSDにも導入される見込みである。

稼動機種

NetBSDには及ばないものの、OpenBSDも様々なアーキテクチャーに対応している。

OpenBSD 5.5時点で21アーキテクチャー版がリリースされているようである(ABC順)。

  • OpenBSD/alpha
  • OpenBSD/amd64
  • OpenBSD/armish
  • OpenBSD/armv7 (旧称 OpenBSD/beagle)
  • OpenBSD/aviion
  • OpenBSD/hp300
  • OpenBSD/hppa
  • OpenBSD/i386
  • OpenBSD/landisk
  • OpenBSD/loongson
  • OpenBSD/luna88k
  • OpenBSD/macppc
  • OpenBSD/mvme68k
  • OpenBSD/mvme88k
  • OpenBSD/octeon
  • OpenBSD/sgi
  • OpenBSD/socppc
  • OpenBSD/sparc
  • OpenBSD/sparc64
  • OpenBSD/vax
  • OpenBSD/zaurus

資金難

OpenBSDプロジェクトは、サーバー運用の電気代として年間2万カナダドル(約192万円)を要しているとされる。

しかし資金不足のため電気代が工面できず、プロジェクトは停止の危機に陥っていると報じられている。

組み込み機器での採用が多いほか、OpenBSDプロジェクトの開発するOpenSSHはLinux含め様々な環境で利用されてはいるものの、金銭的には厳しい状況のようである。

全リリース版

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OpenBSDの全てのリリースバージョン一覧は、次のとおりである。

日付は、原則としてアナウンス発表日(4.5まではUTC)である。概ね半年ごとに更新されている。

最近の版の更新履歴

OpenBSD 5.5

  • 全プラットフォームでtime_tを64ビット化
  • リリースとパッケージは、signify(1)ユーティリティで署名
  • インストーラーの改善
  • OpenBSD/alphaでマルチプロセッサーに対応
  • OpenBSD/aviionは、88100ベースのAViiONシステムのための初のセルフホスティングリリース
  • OpenBSD/beagleは、OpenBSD/armv7に置き換えられた
  • ハードウェアサポートの改良
  • ジェネリックネットワークスタックの改善
  • ルーティングデーモンや他のユーザーランドのネットワークの改善
  • pf(4)の改善
  • dhcpd(8) と dhclient(8) の改善
  • iked(8) の改善
  • OpenSMTPD 5.4.2、OpenSSH 6.6
  • セキュリティの改善
  • パフォーマンスの向上
  • スレッディングの改善

OpenBSD 5.4

  • ネットワークスタックの改善
  • ルーティングデーモンや他のユーザーランドのネットワークの改善
  • dhcpd(8) の改善
  • dhclient(8) の改善
  • OpenSSH 6.3とOpenSMTPD 5.3.3
  • 新しいハードウェアの対応の追加
  • パフォーマンスの向上、スレッディングの改善

OpenBSD 5.3

  • OpenSSH 6.2とOpenSMTPD 5.3
  • セキュリティの改善
  • パフォーマンスの向上
  • スレッディングの改善
  • 新しいハードウェアの対応の追加

OpenBSD 5.2

  • pthreadsによるスレッド機構を、従来のユーザーレベルスレッドからカーネルレベルスレッドに変更し、複数のCPUやコアをより有効利用可能とした
  • スピンロックやバリアルーチンの追加、ミューテックスなどの実装
  • x86アーキテクチャーにおけるハイバネーションへの対応
  • タッチパッド対応
  • 新しいハードウェアの対応の追加

OpenBSD 5.1

  • OpenSSH 6.0
  • ネットワークスタックの改善
  • pf(4)の改善
  • softraid(4)の改善
  • localeの改善
  • smtpd(8)の更新

OpenBSD 5.0

  • システム割り込みMSI(Message Signaled Interrupt)対応
  • dma-safeメモリーの割り当てを容易にする新API対応
  • 大規模メモリーへの対応
  • DUID(Disk UID)ディスクインストールに完全対応
  • GNOME 2.32.2、KDE 3.5.10、Xfce 4.8.0
  • OpenSSH 5.9
  • PHP 5.2.17/5.3.6、Python 2.4.6/2.5.4/2.7.1
  • Firefox 3.5.19/3.6.18/5.0、Chromium 12
  • LibreOffice 3.4.1

OpenBSD 4.9

  • 64コアマシンでのブートに対応
  • カーネルブートディスクを、16個以上に対応
  • NTFS機能を標準で有効化(ただしリードオンリー)
  • IPsecスタックの改善
  • SCSI関連コードの改善
  • OpenSSH 5.8

OpenBSD 4.8

  • 新規追加ドライバー acpisony(4)、itherm(4)、se(4)、uguru(4)、owctr(4)、pgs(4)
  • 更新されたドライバー em(4)、uaudio(4)、wbsio(4)、re(4)、udl(4)、envy(4)、inteldrm(4)、agp(4)
  • 削除されたドライバー ss(4)、usscanner(4)
  • iked(8)、ldapd(8)の追加
  • OpenSSH 5.6
  • GNOME 2.30.2、KDE 3.5.10
  • X.Org 7.5(X.Org Server 1.8/Mesa 7.5.2)
  • Mozilla Firefox 3.6.8
  • OpenOffice.org 3.2.1
  • PHP 5.2.13
  • Mono 2.6.4

OpenBSD 4.7

  • サポートするプラットフォームの追加
  • 新しいデバイスドライバーの追加
  • ewfs_ext2fs(8)、mkuboot(8)、midicat(1)、fuser(1)の追加
  • pf(4)の改善
  • OpenBGPD、OpenOSPFDおよび他のルーティングデーモンの改善
  • ネットワークスタックの改善
  • OpenSSH 5.5

OpenBSD 4.6

  • Motorola、SPARC/SPARC 64、SGIなどへの対応の強化
  • 新しいデバイスドライバーの追加
  • 特権分離に対応したSMTPデーモンsmtpd(8)の追加
  • 新しいターミナルマルチプレクサーtmux(1)の追加
  • pf(4)の改善
  • GNOME 2.24.3、KDE 3.5.10
  • PHP 5.2.10
  • Python 2.4.6/2.5.4/2.6.2
  • Ruby 1.8.6.369

BSDとしてはデーモン君がいるが、OpenBSD独自のマスコットキャラクターもある。

公式マスコットキャラクターは、全く可愛くなくドゲトゲだらけのフグ「Puffy」(パフィー君)である。

OpenBSDは、OpenBSD 3.0以降、リリース時に「リリースソング」を公開するのが恒例となっており、MP3やOGG形式で公開されている。これは、他のOSに類例がない、OpenBSD独自のものである。

一つのバージョンで数曲公開されることもあり、BSDフリークの音楽家達は、ここぞとばかりに本気で遊んでいるらしい。曲だけでなく歌詞も本気で作っておりボーカル付きで公開されている。

歌詞の内容は当然ながら(?)コンピューターに関するものであるが、曲はいろいろなところからのインスパイアが認められる。例えば、5.1の "Bug Busters!" は、オリジナル曲なのだが、しかし誰が聞いてもGhostbustersであるし、曲の題名からしてもネタ元が明らかである。アメリカンなギャグセンスあってこそのギークなのであろう。

  • 5.5: "Wrap in Time"
  • 5.4: "Our favorite hacks"
  • 5.3: "Blade Swimmer"
  • 5.2: "Aquarela do Linux!"
  • 5.1: "Bug Busters!"、"Shut up and Hack"、"Sonate aux insomniaques"
  • 5.0: "What Me Worry?"
  • 4.9: "The Answer"
  • 4.8: "El Puffiachi"
  • 4.7: "I'm still here"
  • 4.6: "Planet of the Users"
  • 4.5: "Games"
  • 4.4: "Trial of the BSD Knights"
  • 4.3: "Home to Hypocrisy"
  • 4.2: "100001 1010101"
  • 4.1: "Puffy Baba and the 40 Vendors"
  • 4.0: "Humppa Negala"、"OpenVOX"
  • 3.9: "Blob!"
  • 3.8: "Hackers of the Lost RAID"
  • 3.7: "The Wizard of OS"
  • 3.6: "Pond-erosa Puff (live)"
  • 3.5: "CARP License"、"Redundancy must be free"
  • 3.4: "The Legend of Puffy Hood"
  • 3.3: "Puff the Barbarian"
  • 3.2: "Goldflipper"
  • 3.1: "Systemagic"
  • 3.0: "E-Railed (OpenBSD Mix)"
関連するリンク
OpenBSD公式 英語
OpenBSD公式 日本語訳
用語の所属
UNIX
BSD
関連する用語
NetBSD
FreeBSD
BSD/OS
マジカルとこちゃん

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