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SDXC

辞書:電算用語の基礎知識 計算機記憶装置編 (TCPERIS)
読み:エスディーエックススィー
外語:SDXC: SD eXtended Capacity 英語
品詞:固有名詞
2009/08/20 作成
2012/05/18 更新

SDメモリーカードの拡張規格として登場したもの。XCはeXtended Capacity(高容量)で、HC(大容量)を超える容量を意味する。

由来

2009(平成21)年1月7日(現地時間)にSD Associationが発表した。

製品は、2010(平成22)年2月頃から発売が開始された。

改良点

SDXCは、SDメモリーカード Ver 3.00として規定された、上位互換仕様である。

初期のSDメモリーカードは2Giバイトまでが仕様上の上限だった。後継のSDHCで32Giバイトまでに対応したが、SDHCに容量制限をもたらした原因はファイルシステム(FAT32)だった。

そこでSDXCはファイルシステムも変更し、最大2Tiバイトまで対応可能とした。

用途等

SDHCと同様、デジタルカメラ、ビデオカメラ、携帯電話機パーソナルコンピューターなどでの対応が見込まれている。

規格団体

SD Association(SDアソシエーション)が設立されている。

後継仕様等

SDカードを利用する分野において、今のところ2Tiバイトの容量で不足するような需要はないらしく、このため後継仕様も発表されていない。

寸法

サイズは32mm×24mm×2.1mm。約2g。

SDメモリーカードと全く同じ大きさである。

ファイルシステムと容量

最大2Tiバイトまで対応可能となった。

従来、普通のSDメモリーカードがFAT12/FAT16、SDHCがFAT32で容量制限が厳しかったが、新たに開発されたexFATファイルシステムを採用することで、大容量に対応した。

従ってSDXCは従来のSDメモリーカード対応機器では利用できない。SDXC対応の機器が必要である。

exFAT自体は16Eiバイトまで対応するが、SDXCは最大2Tiバイトである。これは2Tiバイトの壁があるためで、次にSDカードに容量制限を課してきた壁は「マスターブートレコード」だった。

2Tiバイトで不足するようなことになれば、次はGPT(GUIDパーティションテーブル)を採用した超高容量カードが登場することになるのだろう。

パソコンとのアクセス性

USBなどに接続して用いるメモリーカードリーダーが様々に市販されている。

物理層

コネクターはこれまでのSDメモリーカードシリーズと同様に9ピンである。

電源電圧3.3V(2.7〜3.6V)とSDHCと同様。

UHS-Ⅰ(UHS104)では信号電圧が1.8Vに下げられたが、従来の3.3VのSDインターフェイスも利用可能である。またUHS-ⅠのSDR104モードではデータ通信クロック(SDCLK)が最大で208MHzに高速化されている。

UHS

先代のSDHCは「クラス」というグレードを定義していたが、SDXCの世代から登場したUHSインターフェイス対応のカードでは、インターフェイスの種類とモードでこれを表示するようにした。

UHS-Ⅰの時点で、UHS非対応機器でのスピードクラスは「10」相当となる。

  • UHS-Ⅰ

    SDメモリーカードVer 3.00仕様で、SDXCと共に導入されたインターフェイス。

    • UHS50モード(最大100MHz)

      microSDHCで導入されているインターフェイス。

      読み書き速度は最大で50Mバイト/秒。

    • UHS104モード(最大208MHz)

      通常のサイズのSDHCやSDXCで導入されたインターフェイス。

      読み書き速度は最大で104Mバイト/秒。

  • UHS-Ⅱ

    SDメモリーカードVer 4.00仕様で定義されているインターフェイス。

    156Mバイト/秒と312Mバイト/秒の転送速度が定義されている。

SD Associationは、UHS-Ⅱを更に倍速にする計画を発表している。

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