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オクタン酸

辞書:科学用語の基礎知識 化学物質名・脂肪酸編 (NSUBNAF)
読み:オクタンさん
外語:octanoic acid 英語 , caprylic acid 英語 , 辛酸 支那語(大陸・台湾)
品詞:名詞
2001/03/31 作成
2013/05/13 更新

有機酸(カルボン酸)の一つで、炭素数8で直鎖の飽和脂肪酸。飽和脂肪族モノカルボン酸。中鎖脂肪酸。エチルヘキサン酸、カプリル酸とも。弱酸

基本情報

オクタン酸
オクタン酸

  • 外観: 無色の油状液体で、不快な腐敗臭がある
  • 溶解性:
  • 構造的要素

俗称はカプリル酸だが、IUPAC、CAS共に、使うべきでない慣用名の扱いである。

誘導体、関連物質の例

  • オクタン酸エチル
  • オクタン酸エーテル
  • テトラオクタン酸ペンタエリスリチル
  • トリオクタン酸トリメチロールプロパン
  • ペルフルオロオクタン酸(PFOA)

用途

  • 染料
  • 香料
  • 合成中間体

用途

毒性があるほか、変異原性も陽性であり、摂りすぎは健康に悪いと思われる。

工業的にはエステルの合成などに使われているが、長鎖脂肪酸は腸内で細菌の繁殖を抑える働きがあることから、これらの治療などに使われることもある。

辛酸をなめる

辛い目に遭うことを「辛酸をなめる」という。

そこで、辛酸の分子式は何か、というのは理学を志す者、とくに化学系では定番のネタである。

この辛酸とは辛い目に遭うことをいい、物質の名前ではもちろんない。

しかし実は、中文(支那語)で「辛酸」とは、この「オクタン酸」のことを言う。中文で「我舔辛酸」と書けば、恐らく「私はオクタン酸をなめる」の意味になる(はず)。ちなみに「辛酸」には中文では「苦味」や「渋味」といった意味もある。

適用法令

  • 消防法(危険物の規制に関する政令)
    • 危険物 第四類(引火性液体) 第三石油類、危険等級3
  • 海洋汚染防止法(海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律)
    • 別表第一 Y類物質 100 オクタン酸

危険性

  • 引火点: (該当資料なし)
  • 発火点: (該当資料なし)
  • 爆発限界: (該当資料なし)

有害性

  • 刺激
    • 腐食性: (該当資料なし)
    • 刺激性: 皮膚を刺激する
    • 感作性: (該当資料なし)
  • 毒性
    • 急性毒性
      • 静脈内注射 マウス LD50 600mg/kg体重
      • 経皮 ウサギ LD50 5g/kg体重
      • 経口 ラット LD50 10080mg/kg体重
    • 慢性毒性: (該当資料なし)
    • がん原性: (該当資料なし)
    • 変異原性: 陽性
      • 哺乳類(生体外) 陽性
      • イースト(酵母) 陽性
    • 生殖毒性: (該当資料なし)
    • 催畸形性: (該当資料なし)
    • 神経毒性: (該当資料なし)
  • 規制値
    • 一日許容摂取量(ADI): (該当資料なし)
    • 暫定耐用一日摂取量(PTDI): (該当資料なし)
    • 急性参照値(ARfD): (該当資料なし)
    • 暴露許容濃度(TLV): (該当資料なし)
    • 最大許容作業濃度(MAK): (該当資料なし)

環境影響

  • 分解性: (該当資料なし)
  • 蓄積性: (該当資料なし)
  • 魚毒性: (該当資料なし)
用語の所属
カルボン酸
脂肪酸
飽和脂肪酸

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