Ultima (シリーズ)

Ultimaシリーズの原点は1979(昭和54)年にApple Ⅱで発売されたAkalabethである。これは世界初の2Dのフィールドを歩くタイプのロールプレイングゲームであり、このゲームがより洗練されてUltima Ⅰが生まれた。後の数々のロールプレイングゲームはこのUltima Ⅰを大いに参考にして作られている。

Ultimaはシリーズ化されて多数の作品が作られたが、ゲームの世界や表現はプログラム技術やハードウェアの性能向上に伴って壮大なものになって行き、Ultima Ⅸにおいてはついに3D視点のゲームになった。

Ultimaシリーズは大きく3部構成になっている。Ⅰ〜Ⅲは悪の存在を滅ぼすという暗黒時代。Ⅳ〜Ⅵはアバタールという聖者になるための啓発の時代。Ⅶ〜Ⅸは謎の敵ガーディアンとの対決を描いたガーディアン・サーガである。

Ultimaは世界的には有名なゲームであるが、日本での扱いは不遇であり、日本語でプレイできる環境は限られたものになっている。

古くはスタークラフトという会社がUltima Ⅱ、Ultima ⅢをPC-8801やFM-7に移植していた。しかし、かなりマイナーであったためかその存在を知るものは少ない。

日本のゲームファンの多くが最初にUltimaに触れたのは、ポニーキャニオンが1987(昭和62)年発売したパソコン版Ultima Ⅳとファミリーコンピュータ版のウルティマ〜恐怖のエクソダスである。双方とも出来の悪さから、Ultimaに良いイメージを持つ者は少なかった上、クソゲーの烙印まで押されてしまう始末だった。

もっとも、パソコン版のUltimaは洋ゲー好きの熱狂的な支持があったため、ポニーキャニオンはUltimaシリーズを1から6までを移植した。しかし、ポニーキャニオンはそれを最後にゲームから撤退してしまった。それ以降はなかなか移植を担当してくれる会社は現れず、それゆえに当時としてはあまりにも壮大な内容のUltima Ⅶが日本語化から漏れてしまうことになる。これは現在に至るまで解消されていない。

エレクトニックアーツが日本で事業展開をするようになってからは不遇な状況はある程度解消し、Ultima UnderworldやUltima Onlineなどの積極的な日本語化が展開されるようになった。