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NGN

辞書:通信用語の基礎知識 固定電話技術編 (WTELFT)
読み:エンジーエン
外語:NGN: Next Generation Network 英語
品詞:固有名詞
2008/06/02 作成
2015/05/07 更新

NTT地域会社(NTT東日本NTT西日本)の提供する「次世代ネットワークサービス」のこと。2008(平成20)年3月末より、一部地域で提供が開始された。

由来

これは次世代の電話回線である。が、次世代インターネット回線な訳ではない。電話回線とインターネット回線は異なるものである。

この新サービスは「PSTN(電話)2.0」と表現可能なもので、電話網をIPベースの設備できちんと実装しよう、というものである。

従来型の交換機(網)は、もはや保守不能な状況に至っている。なぜなら、今や交換機は売られていないからである。これ以上無理をしても費用がかさみ、携帯電話以上に高い電話になってしまう。

コストは可能な限り削減しないと企業は利益が上がらない。交換機とルーターの二重投資は可能な限り避ければならない。従って、ルーターを選択する、IP化への流れは必然なのである。

電話網のIP化は不可避であり、その方法としてNTTが作ったものがNGNというわけである。

インターネットではない

NGNはインターネットではない。NGNはインターネットの一部ではなく、あくまでも電話回線(のバックボーン)である。

電話がNGNに置き換わるのは必然であるが、インターネットがNGNになることは全く必然ではない。

もちろんデータ通信にも利用できるので、Bフレッツの後継として「フレッツ 光ネクスト」の商品名で販売中であり、インターネットへの接続のための回線網としても利用されている。この分野が普及するかどうかは市場原理でしかなく、価格が高すぎると思われれば使われないかもしれない。

また、インターネットは信頼が置けないが専用線は高すぎる、といった需要にも対応できる可能性はあり、そのような商品も用意されている。テレビ会議などでは今後使われて行く可能性がある。

電話

NGNは、良くも悪くもただの電話網である。利用者にとっては、価格以外に、特に真新しい点はない。

つまり、最新技術を用いて作った、従来通りの電話網、ということが出来る。

これまでインターネットは、電話網では当たり前だった「データ通信の管理」を破壊してきた。しかしNTTは従来の垂直統合のビジネススタイルを捨てる気は無いようである。垂直統合で全ての市場の実権を握る、まず独占ありき、という従来型の発想が、NGNにも当然のように生きている。NGNは、良くも悪くもただの電話だからである。

電話屋の夢

電話屋、特に日本の電話屋は、電電公社の頃から夢を抱いてきた。その夢は次の通りである。

  1. QoS
  2. 従量制課金
  3. テレビ電話

NGNはこの全てを満たす、(電話屋にとって)「夢のネットワーク」なのである。

違い

良くも悪くも普通の電話網であるが、従来の電話網とは様々な違いがある。

  • 回線が光ファイバーである
  • 電源が別途必要 (光ファイバーなので、局舎から電源を供給できない)
  • つまり停電時には使えない
  • 電話機以外に、ONU、CTU、VoIPアダプタという装置が各々必要 (それぞれに電源(100V)も必要)
  • 高速なインターネット回線としても利用可能
  • 帯域確保型通信が可能
  • IPv6を使用 (ルーターも対応品が必要)

日本のインフラ

海外では、通信産業というのは防衛産業であり、事業者の利益を圧迫しないことがまず前提となっている。

一方日本は、世界でも有数の通信インフラを持つ国でありながら、同業者はNTTを潰さんとばかりに追い詰めてしまった。NTTとしては、生き残るために新しい手を打たざるを得なくなったのである。

世界標準を狙う

NGNの本題は、通信回線のIP化、そしてIP化を国際標準規格として定義することにある。

なぜなら、電話回線には国際回線があるため、世界共通でないと国際電話で利用できないからである。現在はISDNが使われており、これはITU-T勧告である。IP網も同様にしてITU-T勧告となると見られる。

NTTが現在、国内でNGNを普及させたい最大の理由は、このNGNの規格競争に勝つためだと考えられている。欧州規格に食い込むためには、まず普及させることが重要だからである。

キャプテンシステム

2008(平成20)年3月にNGNサービスが始まるに際して、IIJ(筆頭株主はNTT)の鈴木幸一代表取締役社長はNGNを「21世紀のキャプテンシステム」と痛烈に批判した。

曰く、現在のインターネットと異なる哲学による次世代ネットワーク作りは間違いであり、上手く動くのかどうか、そもそも需要があるのかどうかすら分からない、とした。

この批判が正しいのかどうかは定かではない。今をときめくiモード(及び、後続の携帯ネット通信)でも、当初は多くの人が懐疑的であった。既存の需要に合わせたものを作るのも一つではあるが、新しく需要を切り開くのも、またビジネスである。

またある評によれば、キャプテンシステム2.0と言うのなら「Lモード」の方が適切なのではないか、としている。これは見事なまでに失敗した。

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