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エリス

辞書:科学用語の基礎知識 天文学天体名太陽系編 (USTLNSS)
読み:エリス
外語:Eris 英語
品詞:固有名詞
2005/07/30 作成
2014/06/25 更新

準惑星の一つ。一時、第十惑星と目されていた太陽系外縁天体(カイパーベルト天体)。

基本情報

計算上、近日点通過時刻は2257(令和239)年1月26.1837日である。

構成成分

天体の成分は、観測により、冥王星と同様に岩や氷の塊と推定される。

天体名

エリス(Ἔρις、Éris、英語でstrifeの意)は、ギリシャ神話の混沌と不和の女神にちなむ。彼女は軍神アレス(火星)の妹であり、アレスに従属する。女神たちの不和を生み、トロイア戦争のきっかけを作った。

元々はジーナ(Xena)という名で国際天文学連合(IAU)に申請されたが、この名は採用されなかった。

エリスはアメリカ発見の準惑星だが、同様にアメリカ発見の冥王星の降格関連で(議論の)混沌と(アメリカとの)不和をもたらした事に対する皮肉が込められているものと推察されている。

天体の発見

2003(平成15)年10月21日にカリフォルニア工科大学のマイク・ブラウン博士ら観測チームにより発見された。

2005(平成17)年1月8日にカリフォルニア州パロマー天文台の口径約1.5mのサミュエル・オシン光学望遠鏡での再観測で、太陽を周回していることが観測された。

冥王星より大きい疑い

これまで、第十惑星の候補となる天体は太陽系の縁辺部に様々見つかっていたが、それらは全て「冥王星よりも小さい」という理由により、惑星とは扱われて来なかった。

ところが、この天体は18.5等と、過去発見されたカイパーベルト天体の中では飛び抜けて明るく、当初より冥王星よりも大きいだろうと考えられた。

こうして発見されて以降分析が続けられた結果、太陽を周回する天体であることが確認されたことに加え、暫定的な分析だが距離は太陽から約36天文単位〜約97天文単位の楕円軌道を約560年の周期で公転し、それは冥王星より倍以上離れている。

そして冥王星より1.5倍程度の大きさがあり、冥王星より大きいことは確実視された。しかしスピッツァー宇宙望遠鏡による観測では見付けられなかった事から、その大きさは月よりは小さいようであった。

径の判明

スピッツァー宇宙望遠鏡ではジーナの赤外線を捕らえられず、正確な径は当初不明だった。

そこでドイツ・ボン大学のベルトルディ(Bertoldi, F.)らの研究グループがスペインの電波望遠鏡(直径30m)を使い、2005(平成17)年8月19日から28日間かけて何度かこの天体の観測をした。そして、210GHz〜290GHz帯(波長1.2mm)の電波を用いて天体からの熱放射を捉えるのに成功した。

結果、直径は約3000kmで、反射率は0.6±0.15とかなり高いことが判明した。表面は凍ったメタンなどで覆われていると予想されている。

質量の判明

ハッブル宇宙望遠鏡などの観測データから算出された衛星ディスノミアの軌道から求められた質量は、冥王星より27%大きいとされた。

径だけでなく、質量も冥王星より大きいことが明らかとなり、マスコミは「冥王星二度目の降格」などと報じていた。

衛星発見など

この天体はまず、ギリシャ神話を舞台にした米国のテレビドラマシリーズ「Xena: warrior princess」(ジーナ: ウォーリア・プリンセス)の主人公であるお姫様から「ジーナ」と仮に命名された。

後にこの天体には衛星(S/2005 (2003 UB313) 1)が発見され、ジーナの忠実な相棒(共謀者)の名からGabrielle(ガブリエル)と仮に命名された。

この天体の発見により、セドナの時に起こった「冥王星は惑星なのか」論争が再燃した。

準惑星

惑星よりも小さな天体系として準惑星というカテゴリーが作られた。

この時、この天体は準惑星となり、冥王星も惑星から降格となり準惑星になった。

後に、ジーナという名称は却下されてエリスとなり、衛星も正式にはディスノミアと名付けられた。

現在知られる中では、最大の大きさを持つ準惑星である。

用語の所属
準惑星
カイパーベルト天体
関連する用語
ディスノミア

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