通信用語の基礎知識 IPv4
戻る
参加者募集中

カッシーニ

辞書:科学用語の基礎知識 天文学人工衛星編 (USATE)
読み:カッシーニ
外語:Cassini 英語
品詞:固有名詞
2003/09/14 作成
2010/07/04 更新
2017/05/31 迄有効

記事の有効期限について

この記事は、2017/05/31に有効期限が切れています。

この記事は既に古い記述を含みますが、まだある程度の事実を含んでおり、参考として利用できます。

更新すべき内容を見つけた場合は、ページ末の報告フォームよりお知らせください。

アメリカとヨーロッパの共同による土星探査計画。および、その際に使われている惑星探査機の名。

基本情報

  • 打ち上げ: 1997(平成9)年10月15日17:43:00(日本時間)(@404)
  • ロケット: タイタンⅣ-ケンタウルスロケット
  • 発射台: 米フロリダ州ケープカナベラル空軍基地
  • 打ち上げ時質量: 2523.0kg
  • 搭乗員: なし(無人)
  • 国際標識番号: 1997-061A

沿革

  • 1997(平成9)年10月15日17:43:00(日本時間)(@404): 打ち上げ
  • 1998(平成10)年4月26日: 金星フライバイ1回目
  • 1999(平成11)年6月24日: 金星フライバイ2回目
  • 1999(平成11)年8月18日: 地球フライバイ
  • 2000(平成12)年12月: 木星に接近し、木星近くの宇宙空間を伝わる音の録音に成功
  • 2000(平成12)年12月30日: 木星フライバイ
  • 2004(平成16)年7月1日11:30(@145)頃: 土星に到着、そのまま土星の周回軌道に乗る
  • 2004(平成16)年10月: 衛星ティタンに接近
  • 2004(平成16)年12月: 衛星ティタンに接近
  • 2004(平成16)年12月25日11:00(日本時間)(@124): 観測機ホイヘンス、軌道船より分離
  • 2005(平成17)年1月14日18:00(日本時間)(@416): ホイヘンス、ティタン大気上層部に到着
  • 2005(平成17)年1月14日21:45(日本時間)(@572)頃: ホイヘンス、ティタン大気圏に突入
  • 2005(平成17)年2月17日: 衛星エンケラドゥス第1回フライバイ、高度1167kmまで接近し、強い磁場の存在を確認
  • 2005(平成17)年3月9日: 衛星エンケラドゥス第2回フライバイ、500kmまで接近し、磁場の追加観測
  • 2005(平成17)年3月16日: NASA、エンケラドゥスに大気の存在と、火山か間欠泉の存在の可能性をそれぞれ発表
  • 2007(平成19)年3月5日: NASA、ホイヘンスの着陸点を、ユベール・キュリアン・メモリアル・ステーションと命名した旨発表
  • 2007(平成19)年3月12日: NASA、エンケラドゥスの内部の放射性物質が熱源になっているとする見解を発表
  • 2008(平成20)年4月11日: NASA、ティタンの地殻下に海が存在する可能性を発表
  • 2008(平成20)年4月17日: ミッションの2010(平成22)年9月までの延長決定を発表
  • 2008(平成20)年11月27日: NASA、エンケラドゥスに液体の水が存在する可能性が高いとする見解を発表
  • 2010(平成22)年2月3日: ミッションの2017(平成29)年5月までの延長決定を発表

計画概要

これはアメリカNASAとヨーロッパ宇宙機関(ESA)の共同プロジェクトである。高さ約7m、幅約4m、重さ約6Mgという巨大な探査機は、総費用約34億ドル(約4000億円)と惑星探査史上最大の予算が投じられ、15年掛かりで作られた。

この探査機はNASAが開発した土星を周回する軌道船と、ESAが開発し土星の衛星ティタンに投下するための観測機ホイヘンスから構成されている。

探査機カッシーニの名は、土星の輪が二重で輪に隙間(カッシーニの間隙)を発見したイタリアの天文学者ジョバンニ・ドメニコ・カッシーニに敬意を表して付けられた。

観測機ホイヘンスの名は、衛星ティタンを発見したオランダの天文学者クリスチャン・ホイヘンスに敬意を表して付けられた。

軌道船

2004(平成16)年12月25日に観測機を分離した後も、軌道船は土星の周回軌道の周回を続けている。

軌道船は当初、ミッション終了予定の2008(平成20)年まで土星の周回軌道を航行し、ティタンに35回のほか、エンケラドゥス(第2衛星)、ディオネ(第4衛星)、イアペトゥス(第8衛星)、フェーベ(第9衛星)などの衛星に接近し、観測を行なうものとして計画された。

この探査計画の主要な目的は、次の三つである。

  • 土星の大気・環・磁気圏の詳しい調査
  • 土星の衛星の写真撮影
  • 衛星ティタンの大気と地表の詳しい調査

飛行軌道

軌道は2回金星、1回地球、1回木星のスイングバイを行ない、土星に向かう。

電源

土星付近は太陽光が弱いため、動力源は太陽電池ではなくプルトニウム型の原子力電池が使われた。

裏話

ちなみにこの原子力電池は何もカッシーニに始まったことではなく、かの有名なパイオニアボイジャーにも積まれているものである。

そして万一打ち上げに失敗したとしても、プルトニウムは大気圏に拡散し、特に問題とはならないと考えられた。核兵器に使うプルトニウムとは純度が全く異なるので、これのみで爆発を起こすことはあり得ない。

しかし不運にも、当時巷を騒がせていた噂「ノストラダムスの大予言」があり、地球スイングバイが予言の1999(平成11)年ということで「空から核が降って来る!」「カッシーニは恐怖の大魔王だ!」となり、打ち上げ時には環境団体などの激しい抗議デモに見舞われ、幾度も中止の危機に見舞われた末での打ち上げとなった、という逸話がある。

カッシーニは、地球の騒ぎなど気にも掛けず地球スイングバイを成功させ、木星を過ぎ、土星へと達したのである。

ディスク

この探査機には土星旅行の夢を託したサイン入りのディスクが搭載されており、NASAの公募に応じた世界81ヶ国の市民61万人のサインが記録されている。

中にはカッシーニの子孫のサインもあるらしい。

コメントなどを投稿するフォームは、日本語対応時のみ表示されます


KisoDic通信用語の基礎知識検索システム WDIC Explorer Version 7.03 (16-May-2019)
Search System : Copyright © Mirai corporation
Dictionary : Copyright © WDIC Creators club