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造血幹細胞が腫瘍化して無制限な増殖をし、それが血液中に検出される疾患。
このような病気があることは古代ギリシャの時代から知られていたとされる。
最初に白血病を発見し、白血病という名を使ったのは、19世紀後半のドイツの病理学者ルドルフ・ルートヴィヒ・カール・ウィルヒョー(Rudolf Ludwig Karl Virchow)だとされる。当時は治療法がなく、白血病細胞が増殖しつづけて血液が白くなるため白血病と命名された。
あるとき突然罹患する急性白血病と、生まれながらにして罹患する遺伝性の慢性白血病がある。またそれぞれに骨髄性とリンパ性がある。
腫瘍を消失させ正常な血液細胞が作られるようにすることが治療の最終目標と言えるが、現実には極めて困難である。
抗がん剤の投与により、白血病細胞の減少を目指す治療法である。
白血病治療では、ほぼ例外なくこの療法が行なわれている。
しかし、薬物のみで腫瘍を消失させることは、現在の医学では不可能である。
この方法は、今ある全ての造血幹細胞を壊滅させる必要があるため、有毒な抗がん剤を大量に用い、さらに致死量を超える放射線を全身に浴びなければならない。当然ながら非常に大きな後遺症が残る上に、その改善も難しいのが現状である。
しかも、移植された細胞の定着率は50%程度と言われている。骨髄は提供者が少ないこともあり、骨髄バンクは初回優先として骨髄の提供をしているため、二度目はあまり期待できない(これは症状再燃の場合も同様である)。ゆえに、失敗すればそのままこの世を去らねばならない、リスクの高い療法でもある。
大きな賭けをしてまで長生きを望むのでなければ、多剤併用療法で問題先送りの方が、QOLは高い可能性がある。
仮に治療効果があり症状が改善したとしても、腫瘍がすべて消失したかどうかを確認できるわけではない。このため再発の可能性は高く存在する。
白血病の場合は治癒という言葉を避け、寛解(かんかい)と表現することが多い。白血病の症状が完全に見られなくなった状態を完全寛解といい、これが5年間維持されれば再発の可能性が低いとみなされ、一応の治癒とされる。
とはいえ腫瘍が完全に消滅していないことも考えられる以上、10年、20年という長期的視野で見た場合には再発/再燃の可能性はある。
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