Linux 3.x

読み:リヌクス・さんてんエックス
読み:リナックス・さんてんエックス
外語:Linux 3.x 英語
品詞:商品名

Linuxカーネルのうち、バージョン3系であるもの。

目次

Linuxのバージョン番号の更新と、大きな仕様変更とは必ずしも密接な繋がりはない。

ゆえに、バージョン3としての基本コンセプト、あるいはバージョン2.6との差、バージョン4との差、といったことを一言で表わすことは難しい。

単に、2011(平成23)年から2015(平成27)年にかけてリリースされたバージョンが、Linux 3.xだったというだけである。

Linux 3.0は、元々はLinux 2.6.40として開発が進んでいたものだった。

いわゆるメジャーバージョンが更新されたが、Linus Torvaldsの意向によるもので、従来のLinux 2.6.xからの大きな機能変更や非互換はない。

後継はLinux 4.xである。

バージョン

  • Linux 3.19 (2015(平成27)年2月9日)
  • Linux 3.18 (2014(平成26)年12月7日) LTS
  • Linux 3.17 (2014(平成26)年10月5日) 3.17.8まで
  • Linux 3.16 (2014(平成26)年8月3日) 3.16.7まで
  • Linux 3.15 (2014(平成26)年6月8日) 3.15.10まで
  • Linux 3.14 (2014(平成26)年3月31日) LTS
  • Linux 3.13 (2014(平成26)年1月20日) 3.13.11まで
  • Linux 3.12 (2013(平成25)年11月4日) LTS
  • Linux 3.11 (2013(平成25)年9月2日) 3.11.10まで
  • Linux 3.10 (2013(平成25)年6月30日) LTS
  • Linux 3.9 (2013(平成25)年4月29日) 3.9.11まで
  • Linux 3.8 (2013(平成25)年2月18日) 3.8.13まで
  • Linux 3.7 (2012(平成24)年12月10日) 3.7.10まで
  • Linux 3.6 (2012(平成24)年9月30日) 3.6.11まで
  • Linux 3.5 (2012(平成24)年7月21日) 3.5.7まで
  • Linux 3.4 (2012(平成24)年5月20日) LTS
  • Linux 3.3 (2012(平成24)年3月18日) 3.3.8まで
  • Linux 3.2 (2012(平成24)年1月4日) LTS
  • Linux 3.1 (2011(平成23)年10月24日) 3.1.10まで
  • Linux 3.0 (2011(平成23)年7月21日) 3.0.101まで

Linux 3.19

Linux 3.19リリース

3.19.8が3.19の最終版である。

Linux 3.18

Linux 3.18リリース

Linux 3.17

Linux 3.17新機能

Linux 3.17リリース

3.17.8が3.17の最終版である。

Linux 3.16

Linux 3.16新機能

  • XFS/btrfs
  • ARMサポート強化

Linux 3.16リリース

3.16.7が3.16の最終版である。

Linux 3.15

Linux 3.15新機能

  • サスペンドとレジュームの高速化
  • 各種パフォーマンスの向上

Linux 3.15リリース

3.15.10が3.15の最終版である。

Linux 3.14

Linux 3.14新機能

  • 新たなARM SoCへの対応
  • Intel Broadwellグラフィックス対応
  • AMD Radeonサポートの改良
  • Xen PVHサポートの改良
  • 電源管理の改良
  • Btrfsの改良

Linux 3.14コードネーム

3.14だが、Linuxの開発コードネームは「Pi」ではなく、「Shuffling Zombie Juror」だった。

また「円周率の日」3月14日にリリースされるのではないかとの希望的観測あったがそれも実現せず、ギーク界隈には謎の失望感が広がっていたとかいなかったとかいう話である。

Linux 3.14リリース

Linux 3.13

Linux 3.13新機能

  • 新たなパケットフィルタリング機構「NFTables」
  • Brtfsにおけるデータ重複除去機能の実装

Linux 3.13リリース

3.13.11が3.13の最終版である。

Linux 3.12

Linux 3.12新機能

スケーラビリティの改善などが図られるバージョンとなる。

Linux 3.12コードネーム

開発コードネームは「Suicidal Squirrel」(自殺リス)。

これは、ルーマニアのテレビアニメーションで、毎回趣向を凝らし、色々な方法でにこやかにリスが自殺していくという、非常に画期的な作品である。1話1分で、月1話以上の新作が公開され、全100話を予定しているという。当然、ルーマニアの放送関係当局の怒りを買っているらしい。そんな作品名がコードネームとして採用された。

Linux 3.12リリース

Linux 3.11

Linux 3.11新機能

Linux 3.11コードネーム

3.11-rc1が2013(平成25)年7月14日にリリースされた。

Linuxカーネルのコードネームは風変わりなものばかりだが、リリース候補ごとに変わったかと思えば数バージョン続くこともあるなどしており、バージョン特定には使えない、深い意味のないものでもある。

そんな中、Linux 3.11-rc1からのコードネームは "Linux for Workgroups" だという。これは、20年前のWindowsである "Windows for Workgroups 3.11" に敬意を表して(?)命名されたらしい。

Linux 3.11リリース

3.11.10が3.11の最終版である。

Linux 3.10

Linux 3.10新機能

  • tick(タイマー割り込み)を止める機能
  • SSDをハードディスクのキャッシュに使うbcache
  • ネットワークのタイムアウト処理を効率化するTLP
  • 一つのカーネルイメージでの複数のARMアーキテクチャーに対応

Linux 3.10リリース

Linux 3.9

Linux 3.9新機能

  • キャッシュターゲット機能「dm-cache」の導入
  • Btrfsで、RAID5とRAID6を実験的にサポート (従来はRAID0とRAID1)
  • サスペンドとして、PM_SUSPEND_FREEZEに対応

Linux 3.9リリース

3.9.11が3.9の最終版である。

Linux 3.8

Linux 3.8新機能

  • Ext4で、非常に小さなファイルをinodeの空き空間に保存する機能
  • Btrfsに高速なディスク交換機能を追加
  • SSDに最適化されたファイルシステムF2FSの追加
  • i386プロセッサーサポートの廃止(i486以上必須)

i386サポート

このバージョンから、無印のi386がサポート外となった。

ハードウェアで機能を持たないi386では、SMPをソフトウェアで補っていたが、これがSMP処理のコードの複雑さを招いており、ついに切り捨てられることとなった。

またLinus Torvaldsは、i486SXで必要となるFPUエミュレーションの削除も提案しているという。

なお、FreeBSDはFreeBSD 6.0からi386の対応が外されている。PC UNIXは古いマシンでも動くことが一つの売りではあったが、いよいよ古い32ビットCPUも過去のものとなるようである。

なお、ディストリビューションの対応としては、それよりも前、Ubuntuは、Ubuntu 12.10でPAE非対応のCPUを切り捨てている。

Linux 3.8リリース

3.8.13が3.8の最終版である。

Linux 3.7

Linux 3.7新機能

  • 64ビットARMなど、様々なARMプロセッサー対応の拡充

    Calxeda、Verasatile Express、Marvell、Altera、Picohip対応を統合

  • SPARC Tシリーズの対応 (8コアのOracle SPARC-T4に対応)
  • ext4の更新 (16Tiバイト以上のリサイズに対応)
  • バランスWiiボード(Wii Balance Board)に対応
  • グラフィックドライバーの大幅な更新

ARM対応をアーキテクチャー依存にしないことなどを目的に、このバージョンよりARMでもデバイスツリーを用いた起動のサポートが開始された。

ハードウェアの相違をDTS(Device Tree Source)と呼ばれるソースコードに記述し、コンパイルしてDTB(Device Tree Blob)と呼ばれるバイナリファイルを作成してカーネルにマージする。起動時にそれを読み込むことで設定を行なうものである。

Linux 3.7リリース

3.7.10が3.7の最終版である。

Linux 3.6

Linux 3.6新機能

今回は夏休みが重なったため大きな新機能は次回の3.7に持ち越され、結果3.6はLinus曰く「手堅くまとまった」バージョンとなった。

  • Btrfsの拡張 (サブボリュームに対するクォータ対応、スナップショットの差分生成など)
  • メモリー及びディスクへのサスペンドを改善、サスペンド時にバッテリーが切れた場合の復旧機能
  • TCPクライアントの高速接続処理「Fast Open」機能搭載
  • Buffer Bloat問題の対処としてTCP small queues機構を設計
  • NFS経由のスワッピングを安定化

Linux 3.6リリース

3.6.11が3.6の最終版である。

Linux 3.5

Linux 3.5新機能

  • ext4ファイルシステムにおけるメタデータチェックサムサポート
  • ユーザースペースにおけるパフォーマンスプロファイリング機構
  • システムコールをフィルタリングできるサンドボックス化機構Seccompの強化
  • ネットワークバッファ管理アルゴリズムCoDelの導入
  • 外部ホストからTCPコネクションを停止/再起動させるTCP Early Retransmit(RFC 5827)対応
  • Android用のシステムサスペンド機能
  • BtrfsでI/OエラーやCRCエラーなどを集計する機能
  • SCSI over FireWireやSCSI over USBドライバーの導入

Linux 3.5リリース

3.5.7が3.5の最終版である。

Linux 3.4

Linux 3.4新機能

  • グラフィックドライバーのサポート強化
  • 新しいABI(Application Binary Interface)「x32」の導入
  • Btrfsのパフォーマンス向上

Linux 3.4リリース

Linux 3.3

Linux 3.3新機能

  • Android関連のコードを改めてマージした
  • Btrfsの改善
  • マルチレイヤーネットワークスイッチのソフトウェア実装 Open vSwitch
  • ネットワークのレイテンシーとスループットの問題を改善する Bufferbloat
  • ext4のオンラインリサイジング改善
  • 新アーキテクチャー (Texas Instruments C6X) サポート

Linux 3.3リリース

3.3.8が3.3の最終版である。

Linux 3.2

Linux 3.2新機能

  • ARM関連の変更
  • DRMドライバーの更新
  • VMwareグラフィック関連

Linux 3.2リリース

Linux 3.1

Linux 3.1新機能

  • OpenRISCのサポート
  • ライトバック機構のパフォーマンス改善
  • スラブアロケータの高速化
  • 新しいiSCSI実装
  • NFCチップサポート
  • ソフトウェアRAIDでのバッドブロック管理機構
  • ユーザー空間で利用できる新しい電源管理ユーティリティ「cpupowerutils」
  • Wiiリモコンサポート
  • ext3ファイルシステムで書き込みバリアがデフォルトで有効化

Linux 3.1リリース

3.1.10が3.1の最終版である。

Linux 3.0

Linux 3.0新機能

  • Btrfsの更新。自動デフラグ、スクラブなど
  • sendmmsgシステムコール追加
  • Xen Dom0サポート
  • Cleancache
  • A JIT for packet filters
  • Wake on WLANのサポート

Linux 3.0リリース

3.0.101が3.0の最終版である。

用語の所属
Linuxカーネル
関連する用語
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