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異性化糖

辞書:科学用語の基礎知識 化学物質名・食品添加物編 (NSUBNFA)
読み:いせいかとう
品詞:名詞
2001/12/27 作成
2016/03/04 更新

澱粉酵素などで加水分解した葡萄糖を主成分とする液糖(コーンシロップ)に、酵素(グルコースイソメラーゼなど)やアルカリを作用させ、葡萄糖の一部を果糖に異性化させたもの。

澱粉(デンプン)は葡萄糖からなり、それ自体に甘味があるが、より甘味の強い果糖に異性化することで甘みを強めることができる。

工業的には、ジャガイモサツマイモトウモロコシなどの澱粉(各々、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、コーンスターチ)を酵素で糖化することで、含まれていた葡萄糖の一部を別の酵素で果糖に異性化させて製造する。

これらのは、清涼飲料水、菓子などで、砂糖に代わる天然甘味料として利用されている。

異性化の度合い

砂糖(蔗糖)と同等の甘みにするには、果糖が55%、葡萄糖が45%とされており、この割合に調整されたものが広く使われている。

異性化の度合いなどにより、JASでは次のように分類される。

利用率が高いのは果糖葡萄糖液糖である。

定義

JAS規格では、次のように定められている。

異性化液糖及び砂糖混合異性化液糖の日本農林規格

昭和五十五年二月二十五日 農林水産省告示第二百八号

(定義)

第2条 この規格において、次の表の左欄に掲げる用語の定義は、それぞれ同表の右欄に掲げるとおりとする。

異性化液糖

でん粉をアミラーゼ等の酵素又は酸により加水分解して得られた主としてぶどう糖からなる糖液を、グルコースイソメラーゼ又はアルカリにより異性化したぶどう糖又は果糖を主成分とする液状の糖であつて、果糖含有率(糖のうちの果糖の割合をいう。以下同じ。)が50%未満のもの(以下「ぶどう糖果糖液糖」という。)、50%以上90%未満のもの(以下「果糖ぶどう糖液糖」という。)及び90%以上のもの(以下「高果糖液糖」という。)をいう。

砂糖混合異性化液糖

ぶどう糖果糖液糖に当該ぶどう糖果糖液糖の糖の量を超えない量の砂糖を加えたもの(以下「砂糖混合ぶどう糖果糖液糖」という。)、果糖ぶどう糖液糖に当該果糖ぶどう糖液糖の糖の量を超えない量の砂糖を加えたもの(以下「砂糖混合果糖ぶどう糖液糖」という。)及び高果糖液糖に当該高果糖液糖の糖の量を超えない量の砂糖を加えたもの(以下「砂糖混合高果糖液糖」という。)をいう。

物質の特徴

甘味料
関連する物質
葡萄糖
コーンシロップ
澱粉

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