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DisplayPort

辞書:通信用語の基礎知識 通信技術接続編 (CTIF)
読み:ディスプレイポート
外語:DisplayPort 英語
品詞:名詞
2010/12/11 作成
2019/11/18 更新

液晶ディスプレイなどのフラットパネルディスプレイ(FPD)用接続インターフェイス規格の一つ。VESAにより策定され、従来のDVIの後継が標榜されている。

VGAの後継としてDVIが登場していた。しかし、DVIは思ったほど普及しなかった。

グラフィックカードや液晶ディスプレイにDVIが付かない製品は無いほどではあったが、端子が大きい、性能は不十分など、DVIに魅力に乏しかったことがDVIの普及を妨げる結果となっていた。

テレビ業界から、端子が小型となるHDMIが登場したことで、パーソナルコンピューターでもHDMIが利用されるようにはなってきた。日本の家電業界はHDMIの普及に躍起になっており、現在市販されているテレビ受像機には全てHDMIが付くようになった。

今でこそHDMIは普及したが、当時は普及が遅く、ここでコンピューター業界は、パーソナルコンピューター用に小型、安価、そして通信速度向上に対応する余地を持った新たな技術を開発し、DisplayPortとして世に送り出した。

沿革

  • 2006(平成18)年5月 1.0
  • 2007(平成19)年3月 1.1
  • 2008(平成20)年1月 1.1a
  • 2009(平成21)年12月 1.2
  • 2014(平成26)年5月 1.2a
  • 2014(平成26)年9月 1.3
  • 2016(平成28)年3月 1.4
  • 2018(平成30)年4月 1.4a
  • 2019(令和元)年6月 2.0

仕様

  • レーン数: 4レーン (各レーンごとにシールド)
  • 通信速度:
    • 最大10.8Gbps (物理層2.7Gbps×4レーン) (DisplayPort 1.1)
    • 最大21.6Gbps (物理層5.4Gbps×4レーン) (DisplayPort 1.2)
    • 最大25.92Gbps (物理層8.1Gbps×4レーン) (DisplayPort 1.3)
    • 最大77.37Gbps (物理層20Gbps×4レーン) (DisplayPort 2.0)
  • 伝送方式:
  • 映像信号: RGB 各16ビットまで
  • 音声信号: 最大8チャンネル 192kHz/24ビット (音声はオプション仕様)
  • コネクター内寸: 約16.1mm×4.76mm
  • プラグ外寸: 約15.9mm×4.66mm (USBより約3mm横長サイズ)
  • 最大ケーブル長: 15m

特記点

  • ソース機器(PCや映像出力装置)とシンク機器(モニターやプロジェクターなど)を区別している
  • 外部接続だけでなく、ノートPC内部のような内部接続用も想定されている
  • 外部接続は、標準でUSB程度の大きさのコネクターを使う
  • ケーブルによる数珠繋ぎに対応し、マルチディスプレイでもケーブルがすっきりする
  • 変換アダプターの使用で、さまざまなシンク機器(VGA/DVI/HDMIなど)に接続可能 (ソース機器次第)
  • 映像だけでなく音声も伝送可能。最大8チャンネル、S/PDIFにも対応。但しオプション仕様のため、対応しない機器もある

コネクター

端子は20ピン。

標準サイズと、小型のMini DisplayPortがある。

参画企業

業界団体のVESAが標準を定めた。そして、実装はロイヤルティフリーである。

DisplayPortには、殆ど全ての、大手GPU、CPU、ディスプレイ、PCメーカーが対応を表明している。

日本では2007(平成19)年12月に、DELLからDisplayPort対応の30型ディスプレイが発売された。

HDMIに対する優位性

WQXGA(2560×1600)の映像を15m先まで送ることができるなど、HDMIより優れている。

とはいえ、現行規格のD-sub15/DVI/HDMIなどで満足している人にとっては、DisplayPortは特段、必要とはならない技術である。超高解像度が必要となる分野は、現時点ではまだ限られている。

元々、対抗のHDMIはロイヤルティが、年会費1万5000ドル、製品あたり15セントとかなり高かった。このような無駄は、終わりにしたいと多くの企業が考えていた。DisplayPortが登場した後は、対抗のために年会費は1万ドル、製品あたり5セント(HDCP実装品は4セント)にまでディスカウントされ、価格面では大きな差はなくなってはいる。また、米国で市販されるディジタルTVにはHDMIの搭載が義務づけられているという優位性もある。

それでも将来的には、少なくともPC用のインターフェイスはDisplayPortでほぼ統一されると見込まれている。いずれは、全てのPC、ディスクリートGPU、そして液晶ディスプレイに、DisplayPortは搭載されていく。

この理由は、性能的な優位性もさることながら、PC業界が既にDisplayPortの採用で固まっているためである。

普及状況

PC業界では特にAppleが熱心に採用しており、対応する液晶ディスプレイも増えている。

2011(平成23)年現在、特に安価な液晶ディスプレイ製品(1万円台など)では、HDCP対応DVI-DとアナログRGB(VGA)しか搭載していないものが多いが、5万円を超えるような製品になると、これにDisplayPortとHDMIが追加された製品が多くなる。

DELLの液晶ディスプレイのように、24型WUXGA対応品のようなミドルレンジ製品ですらHDMIなど端から相手にせず、VGA/DVI-D/DisplayPortのみを備えた製品もある。実際、これで困ることは殆どない。

さらにAppleは、USB 3.0とDisplayPortを一緒にしたいと考えており、そのための特許も取得している。将来的に、IntelのThunderboltや関連する技術にて、これが実現されていくことになるだろう。

物理層つまりコネクターは必要に応じて現在と変わって行く可能性はあるが、PC業界において今後、HDMIは衰退するのみである。

チャンネル

映像のRGBデータと音声データを全てパケット化して伝送するが、DisplayPortには、次の三つの伝送チャンネルが存在する。

  • メインリンク 最大4レーン (ディスプレイデータや音声データ伝送用)
  • 補助チャンネル (デバイス制御用)
  • ホットプラグ ディテクト (ディスプレイ接続の検知用)

伝送は方向性があり、特にメインリンクは送り側(ソースデバイス、通常はGPU)から、受け側(シンクデバイス、通常はディスプレイ)への単向通信方式である。

伝送速度

メインリンクは最大4レーンあり、全リンクはアイソクロナス転送が可能である。

PCI Expressと同様の、外部クロック信号を用いないシリアルバスインターフェイスである。USB 3.0も同様の技術で高速化しており、PC業界における標準的な技術であるといえる。

データリンクは、基本となるDisplayPort 1.1の時点で、物理層の速度で1.62Gbpsと2.7Gbpsが存在する。ただし8b/10bで符号化されるため実効速度は80%となる。

最小構成は1レーン×1.62Gbps、最大構成は4レーン×2.7Gbpsで計10.8Gbpsということになるが、実際にどのように接続されるかはソース機器とシンク機器の能力や、使用するケーブルの特性などにより左右される。

DisplayPort 1.2で元の倍速の物理層5.4Gbps/レーンに、DisplayPort 1.3で元の3倍の物理層8.1Gbps/レーンに高速化された。初のメジャーバージョンアップとなるDisplayPort 2.0では物理層20Gbps/レーンになり、伝送方式も従来の8b/10bから128b/132b(USB 3.1などで採用)に変更し効率化した。

対応解像度

伝送速度内で、解像度や色数、フレームレートなどの組み合わせを選ぶことができる。

基本となるDisplayPort 1.1の時点で、速度が間に合う範囲で柔軟に選択可能だが、WUXGA(1,920×1,200ドット/24ビット/60Hz)なら2.7Gbpsの2レーンで対応できるとする説がある。4レーンでは、2,560×1,600ドット/30ビットにも対応可能できる。

高速化した後継バージョンで、高解像化が進むPC用ディスプレイにも充分な余裕を持って対応をしている。

変換

テレビは相変わらずHDMIのままなので、DisplayPort→HDMI変換アダプターなども市販されている。

PC本体やグラフィックカードからテレビに接続することを補助し、また別途任意の長さのHDMIケーブルを使う前提となっているため、DisplayPortオスとHDMIメスになっているのが一般的であり、HDMIメス側に通常のHDMIケーブルを繋げ、テレビと接続する。

またDisplayPortをHDMI×2に分岐するアダプターなるキワモノも市販されている。例えばZOTACの「ZT-DP2HD」と「ZT-MDP2HD」は、3,840×1,080ドットのDisplayPortディスプレイとしてPCから認識され、それを1,920×1,080ドット(フルHD)×横2画面としてHDMIを2系統出力できる仕様の製品である。

ピンアサイン

外形はほぼ四角だが一箇所に切り欠きがある。コネクター(本体)側で切り欠きを左下にしたときに右上が1ピン、プラグ(ケーブル)側で切り欠きを右下にしたときに左上が1ピン、である。

上が1ピン、3ピン、5ピン…、となり、下は1ピンの斜め下が2ピン、以降4ピン、6ピン…、となる。

DisplayPortには標準サイズとミニサイズの2種類があり、ピン配置が一部異なっている。また一般的な標準サイズの場合でも、ソース機器側とシンク機器側でもピン配置が異なっている。

ソース機器側シンク機器
ピン名称機能ピン名称機能
1Lane0+メインリンク レーン0+1Lane3−メインリンク レーン3−
2GNDGND2GNDGND
3Lane0−メインリンク レーン0−3Lane3+メインリンク レーン3+
4Lane1+メインリンク レーン1+4Lane2−メインリンク レーン2−
5GNDGND5GNDGND
6Lane1−メインリンク レーン1−6Lane2+メインリンク レーン2+
7Lane2+メインリンク レーン2+7Lane1−メインリンク レーン1−
8GNDGND8GNDGND
9Lane2−メインリンク レーン2−9Lane1+メインリンク レーン1+
10Lane3+メインリンク レーン3+10Lane0−メインリンク レーン0−
11GNDGND11GNDGND
12Lane3−メインリンク レーン3−12Lane0+メインリンク レーン0+
13Config1 13Config1 
14Config2 14Config2 
15AUX+補助チャンネル+15AUX+補助チャンネル+
16GNDGND16GNDGND
17AUX−補助チャンネル−17AUX−補助チャンネル−
18HPDホットプラグ ディテクト18HPDホットプラグ ディテクト
19GNDGND19GNDGND
20POW+3.3V電源20POW+3.3V電源
用語の所属
映像インターフェイス
DP
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HDMI

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