Microsoft Windows NT

読み:マイクロソフト・ウィンドウズ・エンティー
外語:Microsoft Windows NT 英語
品詞:商品名

Microsoftの開発した、GUI採用のオペレーティングシステム(OS)の商品名の一つ。

目次

由来

Microsoft Windowsシリーズ初の本格的な32ビット用オペレーティングシステムである。Win32と呼ばれるAPI群は、このオペレーティングシステムによって初めて実装された。

この製品以前のMicrosoft Windowsである、Windows 3.1Windows 95とは違い、最初からマルチユーザーで、完全なマルチタスクオペレーティングシステムとして設計された。

プロセッサー

様々なプロセッサーで動作するようにも設計されており、実際に様々なプロセッサー用のバージョンが登場した。だたし、あまり売れなかったバージョンについては販売が打ち切られている。

Intel x86版がメインであるが、他にIBM/MotorolaのPowerPC版、Digital EquipmentのAlpha版、MIPSのR4x00版などがあった。しかし、R4x00版、PowerPC版、Alpha版は何れもNT 4.0で打ち切られ、以降のサポートはなくなった。

NT

「NT」の名の由来には諸説あり、はっきりしていない。

ある説では、MicrosoftがライバルとしたOSであるVMSを超えるものとして1文字ずつずらし(V→W、M→N、S→T)、WNT、つまりWindows NTとし、このNTに適当にNew Technologyと充てたのが始まりであったとされる。

しかし異説もあって、Windows NTは本来Intel i860用のOSであり、「N10」と呼ばれるエミュレーター上で開発されていた。NTはこの「N-Ten」から付けられた、ともされる。

Windows NTシリーズには、以下の製品がある。

これ以降はWindows NTの名を冠していないが、カーネルとしてはWindows NTシリーズである。

Server/Workstation

種類

かつて、Windows NTと冠されている製品には、Server版とWorkstation版の二種類が用意されていた。

Workstation版でも簡単なサーバー機能のソフトウェアは添付されているが、本格的にネットワークサーバーとして使うためにはServer版が必要になる。

差異

Workstation版とServer版では動作速度(パフォーマンス)が違う。

Microsoftは当時、これを両者の中身が異なるためで、これが$800の価格差であるなどと主張していた。

しかし実はレジストリを数個(3.51では1個、4.0では2個)いじるだけでWorkstation版がServer版に変わり、改変版WorkstationはServerと同パフォーマンスを発揮することができることが判明した。

つまり、Workstation版とServer版は、オペレーティングシステムのプログラム自体には1ビットも違いがなく(添付されるDLL等には若干の違いがある)、レジストリを確認して変身するように作られていた。

そのため、Workstationはサイドブレーキを引いたNT、などと揶揄された。

二版あった理由

Server版にはIISなどのインターネット関連のソフトが添付されている。

これは対抗企業に対する商売上の圧力になり、独占禁止法に抵触するため、Server版とWorkstation版の二種類が用意された。

こうして表向き公平な商売をしているように見せかけながら、実は出来るだけServer版を購入して欲しいというMicrosoftの思惑もあり、動作速度を変更するといった卑怯な手法を用いたのである。

ソースコード

Windows NTのソースコード行数は、次の通りとされている(単位: 百万行)。

  • Windows NT 3.1 ‐ 6
  • Windows NT 3.5 ‐ 8
  • Windows NT 3.51 ‐ 10
  • Windows NT 4.0 ‐ 16
  • Windows NT 5.0β1 ‐ 27
  • Windows 2000 (5.0) ‐ 35以上

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