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窒素
辞書:科学用語の基礎知識 原子元素・名称編上 (NELEMN1)
読み:ちっそ
外語:N: Nitrogenium
品詞:名詞

15族窒素族に属する典型非金属元素

目次
情報
基本情報

一般情報

原子情報

物理特性
同位体

質量数は、10から25までが確認されており、その中に核異性体も存在する。安定同位体は二つある。

同位体核種天然存在比半減期崩壊崩壊後生成物
10N 陽子放射9C
11N 陽子放射10C
11mN   
12N β+崩壊12C
13N9.965秒β+崩壊13C
14N99.635%安定核種(中性子数7)
15N0.365%安定核種(中性子数8)
16N7.13秒β崩壊16O
17N4.173秒β崩壊17O
18N β崩壊18O
19N β崩壊19O
20N β崩壊20O
21N β崩壊21O
22N β崩壊22O
23N β崩壊23O
24N 中性子放射23N
25N   

質量数が16以上になると複雑な崩壊をする。

特徴
性質

単体大気中に78.08%存在する、無色/無臭/無害の気体。

窒素は、炭素と同様に様々な化合物を作る。特に重要な有機物としてアミノ酸、各種アミン類、DNARNAを構成する塩基(芳香族ベンゼン環の炭素の一つないし幾つかを窒素に置換するヘテロ芳香族を含む)など、また無機物としてアンモニア硝酸及びそれらの塩が知られている。ただし、窒素単体の反応性は高くない。

アンモニアや肥料の合成のほか、冷媒、寒剤などにも使われる。

製法

実験室的製法は、亜硝酸アンモニウム水溶液の加熱(70℃)で得る。

NH3NO2→H2O+N2

工業的には液化空気の分留や空気の膜分離によって得る。

今では膜分離もかなり安価になってきている。それほど純度が求められない場合は、研究所レベルでも(低純度)N2が必要な装置の手前に空気の膜分離装置をつけて使うことがある。

安全性
危険性
有害性
環境影響
発見

この元素は、かつて物が燃える原因と考えられた元素「燃素」の研究過程で偶然見つかったもので、発見者の特定は困難である。

イギリスの科学者Daniel Rutherford(ダニエル・ラザフォード)が1772(安永元)年に有毒空気(noxious air)と命名した。これが最も古い記録として、現在の化学史に於いては発見者はラザフォードとされている。

スウェーデンのシェーレも遅れて酸素を火の空気、窒素を駄目な空気と命名した。

フランスの科学者ラボアジェは1775(安永4)年に窒素が元素であることを確認しazoteと命名した。azoteはフランス語で、「生きられないもの」や「生命を支えないもの」の意味がある。

化学名のNitrogeniumは、ギリシャ語で「硝石を作るもの」を意味する語、νι'τρον(ni'tron、硝石)をγει'νομαι(gei'nomai、作る)から付けられた。

主な化合物
種類
酸化数
補足

窒素ボンベはグレーである。他に水素は赤、酸素は黒、二酸化炭素は緑、ヘリウムなどはグレーとなっている。また、ボンベのバルブが左ネジ(メタンなどの可燃性ガスは全て同様)。

前後の元素

123456789101112131415161718
HHe
LiBeBCNOFNe
NaMgAlSiPSClAr
KCaScTiVCrMnFeCoNiCuZnGaGeAsSeBrKr
RbSrYZrNbMoTcRuRhPdAgCdInSnSbTeIXe
CsBa*HfTaWReOsIrPtAuHgTlPbBiPoAtRn
FrRa**RfDbSgBhHsMtDsRgCnNhFlMcLvTsOg
UueUbnUbu
*LaCePrNdPmSmEuGdTbDyHoErTmYbLu
**AcThPaUNpPuAmCmBkCfEsFmMdNoLr

6 炭素 ‐ 7 窒素 ‐ 8 酸素

リンク
関連するリンク
ICSC 国際化学物質安全性カード
用語の所属
元素
典型非金属元素
窒素族
関連する用語
窒素分子
アンモニア
尿素
混合物
ニュートリノ
窒素固定
窒素冷却

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