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自然科学 > 化学 > 機能・用途分類 > 食品添加物 > うま味調味料
アミノ酸系調味料の一つで、うま味調味料(味の素など)の材料の主流。グルタミン酸のナトリウム塩。
以下は一水和物の場合。
グルタミン酸ナトリウム一水和物
天然にも多く存在し、昆布の乾物などにも豊富に含まれる旨み成分である。
英語でナトリウムをソーダということから、グルタミン酸ソーダ、略してMSGともいう。
この物質は、1908(明治41)年に東京帝国大学の池田菊苗博士が発見した。
博士は、甘酸辛苦の4つの味の他に「旨い」が存在するはずだと考え、ダシ昆布からグルタミン酸塩を発見した。そしてこのグルタミン酸塩を工業化のために効率的に作る方法を発明した。
実際の工業化は池田博士から依頼を受けた鈴木三郎助(味の素株式会社の創設者)によって行なわれ、今では世界中にAJINOMOTOの名が知られるに至った。
発明当初は小麦グルテンや昆布などから抽出して作られていたが、現在は一部の甲類焼酎などと同様に、砂糖黍の粕などの原料に細菌や酵母などを加えて醱酵させて作られている。
この物質は、一部から宗教的に嫌われているのが特徴と言える。
化学調味料と呼ばれるが、天然の食品を天然から見つかった細菌や酵母で醱酵させて得るものであるため、天然の食品である。
この製法は、大豆を醱酵させると味噌や醬油のように旨味が増すのと同じ原理であり、醱酵で生成させた旨味成分を忌避するというのであれば殆どの醱酵食品は危険であり食べられない、ということになる。それは事実と乖離している。
グルタミン酸ナトリウム(MSG)には、毒性がない。たぐいまれな、安全な食品である。
毒性があるものはWHOが一日許容摂取量(ADI)を指定しており、現在では、食塩や砂糖にあるADIがMSGには存在しないことも特筆に値するところである。
過剰摂取は中華料理店症候群(CRS)などを引き起こすとされているが、これは各国や国連機関での実験で再三にわたり否定され続けている話で、よく言えば実証のない俗説、悪く言えば虚構、大嘘、デマである。
安全性に関しては、例えばラットの急性経口致死量LD50(半数致死量)は20g/kgである。50kgの人間に換算すれば1kgの味の素である。それだけ食べれば、確かに死んでもおかしくない。
ちなみに食塩の場合ラットのLD50は約3g/kgとされているので、食塩の方が遥かに危険である。
また、インスタント麺の食塩相当量は7%程度なのに対し、MSGは食物中の濃度が0.4%を超えると苦味が出るため、そうそう食べられるものではない。日常料理で用いる量ならまったく危険性は無いといえる。
グルタミン酸とMSG(グルタミン酸ナトリウム)は別の物質であるが、しかしMSGを水に溶かすとイオン化し、グルタミン酸とナトリウムに分かれる。
MSGは常に水溶液として摂取されるか又は胃の中でイオン化するので、薬理作用としてはグルタミン酸もMSGも同一と考えて差し支えない。
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