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ラーメン

辞書:科学用語の基礎知識 化学物質・食品編 (NFOOD)
読み:ラーメン
外語:Chinese noodle 英語 , Ramen 日本語 , ĉin/a vermiĉel/o エスペラント
品詞:名詞
2005/07/09 作成
2016/12/26 更新

茹でた中華麺をスープに浸して食す料理。

起源・由来

昔は中華蕎麦、支那蕎麦と呼ばれ、屋台は戦前から存在していた。

その起源は支那大陸(従って支那蕎麦)と考えられているが、現在日本にあるラーメンという食品は実は日本料理であり、支那に同等のものは存在しない。このため支那では日本拉面、台湾では日本拉麵と呼ばれている。

ラーメンという名前の由来は諸説あり、はっきりとしていない。例えば支那語の拉麺(ラ・ミエン=手で伸ばして作るの意)からラーメンとなった説がある。

ラーメン

ラーメンという名前が一般化したのは、日清食品が発売したチキンラーメンからと言われている。

これは安藤百福の発明した、世界初の商業的に成功したインスタントラーメンである。

インスタントラーメン

ラーメン屋、ラーメン屋台などで提供されていた中華蕎麦、支那蕎麦という食品は、麺を茹でたり具材を調理したりと、意外と手間暇掛かる料理である。

そこで、軽く茹でたり、お湯を掛けるなど簡単な調理で食べられるように作られた食品が、インスタントラーメンである。

現在では、袋詰めやカップ入りなどとして、様々なものが市販されている。

麺は小麦粉が原材料であり、多くの場合は鹹水と呼ばれる副原料を入れて作られる。

鹹水を使うことで弾力や展延性が増し、食感としてコシなどが増したラーメンの麺となる。

この一般的な製法の他に、鹹水を使わずに鶏卵などを用いたりするもののほか、蕎麦粉ややまのいも粉などを混ぜたものもあるほか、市販用に量産されたラーメンにはプロピレングリコールを添加して食感を向上させたものも多くある。

スープ

基本

(特にラーメン専門店の)ラーメンのスープは、一般的には「タレ」を「出汁」で割って作る。

それぞれを分けているのは、味のバリエーションを増やすことに加え、実際の味を作るのは食べる直前とするためである。

出汁は冷めないように常に火に掛けられているため、味付けをしたまま火に掛けておくと風味が飛んでしまうほか、煮詰まって味が濃くなってしまうという問題が起こる。これらの問題を避けるために、タレと出汁は分けられている。

タレ

スープの基本的な味を決めるものである。

「醤油味」「塩味」「味噌味」の三味が基本で、それぞれの調味料がタレとなる。

大衆向けのラーメン屋ではこの三味を全て提供するところが多いが、特定の味の専門店では、どれか一つしか提供していないこともある。

出汁

肉や野菜など、様々な素材を煮込んで作るものであり、ラーメンスープのベース(土台)となるものである。

店によって様々なものが使われており、スープの味を決める重要な要素としている。このため門外不出を謳う店も多くあるが、門外不出の看板を掲げたチェーン店が続々開店する不可思議な現象も見られる。

一般的な材料は、鶏ガラ、豚骨、牛骨、鰹節、煮干し、玉ねぎ、長ねぎ、椎茸、といったものである。このほかに、臭みを消すために香味野菜や香辛料を加えて煮込む店も多い。

かくして、出汁は素材の成分、つまりアミノ酸核酸といった風味成分に、ビタミンミネラルといったものが含まれており、栄養価が高い。但し味付けのために塩分が濃いのが一般的であるため、丼のスープを全て飲み干すと塩分の摂りすぎとなり健康を害する恐れがある。

油脂

更に旨味とコクを増すため、油脂を乗せて食べることも多い。

ラード、鶏油などの他、辣油(ラー油)や胡麻油などがよく使われる。

味噌ラーメンや塩ラーメン(特に北海道の‐)には、トッピングとしてバターが使われる。

ラーメンにとっての「おかず」が具である。

叉焼(チャーシュー)と長ネギが定番だが、他に野菜(キャベツ、モヤシなど)、卵(煮卵、ゆで卵、生卵)、海苔、ナルトなどが多く使われている。また、醤油ラーメンであれば支那竹(メンマ)、豚骨ラーメンならキクラゲがトッピングの定番となっている。

また、ニンニクも良く使われており、摺り下ろしたものを掛けたり、油で揚げたものを乗せたり等する例が多い。

商品としてのラーメンは、スープ(タレと出汁)の味を基本の分類としている。例外として、一部の具を強調したものは、その名で呼ばれる。

タレの味

醤油ラーメン

最もオーソドックスな味付けのラーメンである。

東京では鶏ガラを出汁に使ったあっさりした味のものが、福岡では豚骨を出汁に使ったこってりした味のものがよく食べられているなど、地域によって味の差が激しい。

塩ラーメン

塩味のラーメンであるが、必ずしも出汁に更に塩を追加しているとは限らず、また必ずしも醤油や味噌を使っていないとも限らない。

醤油ラーメンは醤油の味を強調しているが、塩ラーメンは、そのような調味料の味を目立たせないものである。

味噌ラーメン

味噌によって味付けされたラーメンである。

北海道の札幌で発案されたとされている。

この基本的な味の他に、魚醬を使った「魚醬ラーメン」などの変わりものもある。

出汁の味

豚骨ラーメン

豚骨を煮込んで作った出汁を使ったラーメン。スープが白濁しているのが特徴。発祥は不明だが、福岡とする説が有力のようである。

通常の豚骨ラーメンはタレに少量の醤油を使うが、白醤油であったりなど、目立たないように使うことが多い。

対して、豚骨醤油ラーメンと称するものは醤油タレを使い、スープが渇色になっているのが特徴である。

魚介ラーメン

鰹節や煮干しなどの魚介類を煮込んで作った出汁を使ったラーメン。

あっさりしていながら濃い旨味を持つのが特徴。

豚骨出汁と合わせて濃厚な味とした豚骨魚介ラーメンを出す店もある。

和風ラーメン

饂飩つゆ、蕎麦つゆ等で使われる和風だしを使ったラーメン。

具の種類

ワンタン麺

具にワンタンを用いたものを、ワンタン麺という。

ワンタン麺ではないラーメンにワンタンがトッピングされていることは、殆どない。

チャーシュー麺

具に沢山のチャーシューを用いたものを、チャーシュー麺という。

単にチャーシュー麺と言うと醤油味のことが多い。出汁に豚骨を用いたものは特別に豚骨チャーシュー麺などと呼ぶこともある。

タンメン

塩ラーメンに似るが、炒め野菜を大量に乗せているのが特徴の麺料理である。

関東地方でよく食べられているが、西日本ではその名すら知られていないようである。

各地域で食べられている、その地方独特の風味を持つラーメンである。「ご当地ラーメン」とも。

北海道

札幌ラーメン(札幌市)

現在は、味噌味のラーメンとして有名であるが、元々は塩味だった。

トッピングとして、バタートウモロコシを使うのが特徴。

東北地方

津軽ラーメン(青森県弘前市)

醤油タレに、魚介類や鶏ガラで取った出汁を加える。

麺は、細いちぢれ麺が定番である。

仙台ラーメン(宮城県仙台市)

地元 仙台味噌をタレに使う。

喜多方ラーメン(福島県喜多方市)

醤油タレに、豚骨出汁と煮干し出汁をブレンドした出汁を加えたスープが特徴である。

麺は太い平打ちのちぢれ麺である。

関東地方

佐野ラーメン(栃木県佐野市)

関東地方のラーメンの中では、恐らく一位・二位を争う知名度を持つラーメンである。

麺は、青竹を使って打つ平麺が特徴である。その太さは店ごとに様々だが、あまり太くしないのが主流のようである。

スープは醤油味で、あっさりしている。鶏ガラなどを使う店が多いようである。

東京ラーメン(東京都)

醤油タレに、出汁として鶏ガラスープを加えたスープを特徴とするラーメンである。

東京ラーメンには様々なものがあるが、麺は概ね、中細のちぢれ麺が使われている。

サンマーメン(神奈川県)

横浜中華街などを中心にして普及している独特の麺料理である。漢字では「生碼麺」または「生馬麺」と書かれる。

麺は細麺で醤油味または塩味のスープを基本に、この上にモヤシなど炒めた野菜に片栗粉でとろみを付けたものを掛けたものである。

原則として「秋刀魚」は使われていない。

中部東海地方

台湾ラーメン(愛知県名古屋市)

名古屋の台湾料理店「味仙」の店主、郭明優が作ったので、台湾ラーメンと呼ばれている。台湾に、同等の料理は存在しない。

ベースは醤油ラーメンだが、その上に挽肉、韮、唐辛子などを炒めニンニクで味付けしたものを掛けたものである。

名古屋では、激辛ラーメンといえば台湾ラーメンと言うほどの知名度があるとされる。

近畿地方

(調査中)

中国四国地方

広島ラーメン(広島県広島市)

醤油タレに、豚骨出汁を加えたスープが特徴のラーメンである。

麺は平打ちのストレート細麺を特徴とする。

尾道ラーメン(広島県尾道市)

醤油タレに、魚介出汁を加えたスープが特徴のラーメンである。

スープの上には豚脂を浮かべ、麺は平打ちのストレート細麺を特徴とする。

具は、長葱、チャーシュー、支那竹(メンマ)が基本。

九州地方

博多ラーメン(福岡県福岡市博多区)

豚骨白湯スープを特徴とするラーメンである。

麺はストレート細麺。

久留米ラーメン(福岡県久留米市)

豚骨ラーメンである。麺はストレート細麺。

スープに豚脂を多く使い、博多ラーメンより濃厚な味を特徴とする。

熊本ラーメン(熊本県熊本市)

豚骨出汁と鶏ガラ出汁をブレンドしたスープを特徴とする。

麺は中太のストレート麺。

揚げニンニクから作る「マー油」で風味を付けるのが特徴である。

沖縄

沖縄には郷土料理として「沖縄蕎麦」(沖縄そば)がある。

「蕎麦」と名が付いているが、これは小麦粉のみから作られ、これに鹹水を加えて練った麺であるため、ラーメンと同様の麺である。

麺は太く、豚出汁のスープが主流。「ソーキそば」が良く知られるが、「ソーキ」は豚のあばら肉、いわゆるスペアリブのことで、この肉をトッピングした沖縄蕎麦をソーキそばという。

用語の所属

関連する用語
小麦粉
鹹水
即席めん
カップ麺
インスタントラーメン

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