鉄

読み:てつ
外語:Fe: Ferrum 学名 , Iron 英語 , Eisen ドイツ語 , Fer フランス語 , Hierro スペイン語 , Железо ロシア語 , حديد アラビア語 , 铁 大陸簡体 , 鐵 台灣正體 , fer/o エスペラント
品詞:名詞

8族に属する銀白色の金属元素。栄養素として見たときは、これを「鉄分」という。

目次

基本情報

一般情報

原子情報

  • 原子量: 55.845(2)
  • 電子配置:
    • 1s2、2s2、2p6、3s2、3p6、3d6、4s2
    • [Ar]3d6、4s2
  • 電子殻: 2、8、14、2
  • 原子価: 2、3
  • 酸化数: 0、+2、+3、+4、+6

物理特性

同位体

質量数は、45から74までが確認されており、その中に核異性体も存在する。安定同位体は四つある。

  • 54Fe
  • 56Fe
  • 57Fe
  • 58Fe

なお、鉄54(54Fe)は、長寿命放射性同位体であるらしい。

同位体核種天然存在比半減期崩壊崩壊後生成物
45Fe‐ 2陽子放射43Cr
β+崩壊45Mn
46Fe‐ β+崩壊46Mn
47Fe‐ β+崩壊47Mn
48Fe‐ β+崩壊48Mn
49Fe‐ β+崩壊49Mn
50Fe‐ β+崩壊50Mn
51Fe‐ β+崩壊51Mn
52Fe‐8.275時β+崩壊52Mn
EC崩壊52Mn
53Fe‐ β+崩壊53Mn
54Fe5.845%安定核種(中性子数28)
55Fe‐2.73年EC崩壊55Mn
56Fe91.754%安定核種(中性子数30)
57Fe2.119%安定核種(中性子数31)
58Fe0.282%安定核種(中性子数32)
59Fe‐44.503日β−崩壊59Co
60Fe‐150万年β−崩壊60Co
61Fe‐ β−崩壊61Co
62Fe‐ β−崩壊62Co
63Fe‐ β−崩壊63Co
64Fe‐ β−崩壊64Co
65Fe‐ β−崩壊65Co
66Fe‐ β−崩壊66Co
67Fe‐ β−崩壊67Co
68Fe‐ β−崩壊68Co
69Fe‐ β−崩壊69Co
70Fe‐ β−崩壊70Co
71Fe‐ β−崩壊71Co
72Fe‐ β−崩壊72Co
73Fe‐ β−崩壊73Co
74Fe‐ β−崩壊74Co

安定核種に対し、質量数が大きすぎるまたは小さすぎる場合は複雑な崩壊となり、質量数が小さいと陽子放射、大きいと中性子放射が同時に起こることがある。

用途

銀白色の金属で、強磁性がある。地球地殻中にはアルミニウムに次いで多い物質。和名は「くろがね」。

古くより刀剣や銃などの材料となり、現在でも様々に使われている。

ヘモグロビン

ヒトを含む脊椎動物や、その他多くの動物では、血液にある赤血球中の蛋白質「ヘモグロビン」として体内に蓄えられている。これは、赤血球を赤色たらしめる色素である。

成人では体内に約4gの鉄を持つが、このうち約2/3はヘム鉄で、それ以外は血清や酵素などに使われる他は貯蔵鉄として蓄えられている。

鉄リサイクル

赤血球は約120日程度が寿命で、それを過ぎると脾臓や肝臓で処理される。この時生じる鉄は胆汁にはならず再利用(リサイクル)される。

鉄は腎臓より尿として排泄されることも無いため、結果として体外には殆ど排泄されない。定期的に発生する腸粘膜剥離により細胞内にある鉄が大便として失われる程度である。

鉄の体外からの供給は食品からなされ、十二指腸や小腸から吸収される。

しかし鉄の出入りは通常は微量であり、結果として体内の鉄量はあまり変化せずバランスが保たれている。

鉄不足

女性の場合、初潮から閉経前までは定期的な出血に伴う鉄不足を起こしやすい。積極的に鉄分を補給しない限りは、確実に鉄欠乏性貧血を発症する。

一方、男性の場合は鉄が欠乏するような理由が基本的には無い。従って男性で鉄不足が起こる場合は、体内のどこか(特に消化管など)で出血して血液が失われ、再利用する鉄が不足する場合が考えられるため精密な検査が必要となる。

危険性

  • 引火点: (該当資料なし)
  • 発火点: (該当資料なし)
  • 爆発限界: (該当資料なし)

有害性

通常の取り扱いでは、有害性は低い。

  • 刺激
    • 腐食性: (該当資料なし)
    • 刺激性: (該当資料なし)
    • 感作性: (該当資料なし)
  • 毒性
    • 急性毒性: (該当資料なし)
    • 慢性毒性: (該当資料なし)
    • がん原性: (該当資料なし)
    • 変異原性: (該当資料なし)
    • 生殖毒性: (該当資料なし)
    • 催畸形性: (該当資料なし)
    • 神経毒性: (該当資料なし)

環境影響

  • 分解性: (該当資料なし)
  • 蓄積性: (該当資料なし)
  • 魚毒性: (該当資料なし)

紀元前3000年には既にイラクやシリアの地方で使われており、発見者は明らかでない。

鉄の化学名はラテン語で鉄を意味する「ferrum」から。

  • 酸化鉄
    • 酸化鉄(Ⅱ) (FeO)
    • 酸化鉄(Ⅱ)鉄(Ⅲ) (Fe3O4)、四酸化三鉄、四三酸化鉄、磁鉄鉱、マグネタイト
    • 酸化鉄(Ⅲ) (Fe2O3)、三二酸化鉄、赤鉄鉱、ヘマタイト
  • 硫化鉄
    • 硫化鉄(Ⅱ) (FeS)
    • 硫化鉄(Ⅲ) (Fe2S3)
    • 二硫化鉄 (FeS2)
用語の所属
元素
遷移金属元素
FE
関連する用語
サーマロイ
鉄分

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