パラジウム

読み:パラジウム
外語:Pd: Palladium 学名 , Palladium 英語 , Palladium ドイツ語 , Palladium フランス語 , Paladio スペイン語 , Палладий ロシア語 , بلاديوم アラビア語 , 钯 大陸簡体 , 鈀 台灣正體 , paladi/o エスペラント
品詞:名詞

銀白色の金属元素の一つで、希少金属(レアメタル)の一つ。

目次

基本情報

一般情報

原子情報

  • 原子量: 106.42(1)
  • 電子配置:
    • 1s2、2s2、2p6、3s2、3p6、3d10、4s2、4p6、4d10
    • [Kr]4d10
  • 原子価: 2、3
  • 酸化数: 0、+2、+4

物理特性

同位体

質量数は、91から128までが確認されており、その中に核異性体も存在する。安定同位体は六つある。

  • (102Pd)
  • 104Pd
  • 105Pd
  • 106Pd
  • 108Pd
  • (110Pd)

なお、このうちパラジウム102(102Pd)とパラジウム110(110Pd)は長寿命放射性同位体であるらしく、うち110Pdは、一説では半減期60京年とも言われる。

同位体核種天然存在比半減期崩壊崩壊後生成物
91Pd  β+崩壊91Rh
92Pd  β+崩壊92Rh
93Pd  β+崩壊93Rh
94Pd  β+崩壊94Rh
95Pd  β+崩壊95Rh
96Pd  β+崩壊96Rh
97Pd  β+崩壊97Rh
98Pd  β+崩壊98Rh
99Pd  β+崩壊99Rh
100Pd‐3.63日EC崩壊100Rh
101Pd  β+崩壊101Rh
102Pd1.02%安定核種(中性子数56)
103Pd‐16.991日EC崩壊103Rh
104Pd11.14%安定核種(中性子数58)
105Pd22.33%安定核種(中性子数59)
106Pd27.33%安定核種(中性子数60)
107Pd‐650万年β−崩壊107Ag
108Pd26.46%安定核種(中性子数62)
109Pd  β−崩壊109mAg
110Pd11.72%>6×1017年(2β−崩壊)110Cd
111Pd 22分β−崩壊111mAg
112Pd  β−崩壊112Ag
113Pd  β−崩壊113mAg
114Pd  β−崩壊114Ag
115Pd  β−崩壊115mAg
116Pd  β−崩壊116Ag
117Pd  β−崩壊117mAg
118Pd  β−崩壊118Ag
119Pd  β−崩壊119Ag
120Pd  β−崩壊120Ag
121Pd  β−崩壊121Ag
122Pd  β−崩壊122Ag
123Pd  β−崩壊123Ag
124Pd  β−崩壊124Ag
125Pd  β−崩壊125Ag
126Pd  β−崩壊126Ag
127Pd  β−崩壊127Ag
128Pd  β−崩壊128Ag

安定核種に対し、質量数が大きすぎるまたは小さすぎる場合は複雑な崩壊となり、質量数が小さいと陽子放射、大きいと中性子放射が同時に起こることがある。

用途

  • 車の排ガスを抑える触媒
  • コンデンサーなど電子部品の材料
  • 宝飾品
  • 歯の治療で用いる銀歯の材料の一部

生産

パラジウム生産の約40%がロシアで一位、これと同程度で続くのが南アフリカ共和国である。以降は、カナダ、アメリカ合衆国などが続く。

パラジウムはプラチナやニッケルの生産の副産物として生産されており、パラジウム生産量はそれら主産物の動向に左右され、価格の変動も激しい。南アフリカのプラチナ鉱山が閉山になった頃には生産量が大幅に減少し、2018(平成30)年11月16日には1トロイオンス=1185.40ドルの史上最高値を付け、1トロイオンス=1220ドル近辺で推移する金価格との差はわずか35ドルに縮まる騒ぎとなった。そしてその後、パラジウムは金の価格を超えた。

また、2022(令和4)年頭には1トロイオンス=1800ドル台だったが、2022(令和4)年2月にロシアがウクライナに侵攻したことで供給不安が生じ、2022(令和4)年3月2日にはは1トロイオンス=2600ドル台と、およそ40%価格が上昇した。この頃の金のスポット価格は1トロイオンス=1940ドル程度である。また、ロシアに対する経済制裁への報復として輸出の禁止をする可能性があり、更なる価格上昇の可能性がある。

発見

1803(享和3)年、ウィリアム・ハイド・ウォラストン(William Hyde Wollaston)によって発見された。

名称は、その前年に発見され話題となっていた小惑星パラスにちなんで付けられた。なおパラスの名は神話由来で、ギリシャ神話で女神アテナの異名とされる。

主な化合物

  • 酸化パラジウム(Ⅱ) (PdO) (1314-08-5)
  • 酸化パラジウム(Ⅳ) (PdO2)
  • 塩化パラジウム(Ⅱ) (PdCl2) (7647-10-1)

反応性

白金族の中では最もイオン化電位の低い元素である。王水に反応するほか、濃硝酸にも僅かながらだが反応する。

水素の吸着能力が高く、1気圧下では自己体積の約900倍の水素を吸蔵し、加熱で再放出する。C=C二重結合に水素添加する際の触媒としてよく使われている。

合金

パラジウムは希少金属(レアメタル)だが、京都大の北川宏教授(無機化学)と九州大のチームにより、パラジウムによく似た性質を持つ合金が作られている。

これは、原子番号で両隣の、ロジウムと銀を材料に、「足して2で割る」方法で中間のパラジウム相当を作り出すという、画期的なものである。単純に両者を混ぜようとしても分離して混ざらないが、それぞれの水溶液を熱したアルコールに少しずつ霧状にして加えることで、二つの金属が原子レベルで均一に混ざった、直径10nmの新合金粒子が作り出された。

この合金は、水素を蓄える能力をパラジウムの半分程度持ち、またパラジウムが持っている排ガスを浄化する触媒の機能なども持っているとされる。

研究が進めば、燃料電池の材料などとして、供給量に限りがあるパラジウムの代替として利用できる可能性があるとして期待されている。

危険性

  • 引火点: (該当資料なし)
  • 発火点: (該当資料なし)
  • 爆発限界: (該当資料なし)

有害性

  • 刺激
    • 腐食性: (該当資料なし)
    • 刺激性: (該当資料なし)
    • 感作性: (該当資料なし)
  • 毒性
    • 急性毒性: (該当資料なし)
    • 慢性毒性: (該当資料なし)
    • がん原性: (該当資料なし)
    • 変異原性: (該当資料なし)
    • 生殖毒性: (該当資料なし)
    • 催畸形性: (該当資料なし)
    • 神経毒性: (該当資料なし)

環境影響

  • 分解性: (該当資料なし)
  • 蓄積性: (該当資料なし)
  • 魚毒性: (該当資料なし)
用語の所属
元素
希少金属
遷移金属元素
PD

コメントなどを投稿するフォームは、日本語対応時のみ表示されます


KisoDic通信用語の基礎知識検索システム WDIC Explorer Version 7.04a (27-May-2022)
Search System : Copyright © Mirai corporation
Dictionary : Copyright © WDIC Creators club